「タン塩にはレモン」と何の疑問も抱かずに振りかけている人に知ってほしい《誕生秘話》、ここまで定着したウラ側には"理にかなう理由"があった

焼肉のファーストオーダーといったらタン塩にレモン! 深く考えずにそう頼んでいる人は、誕生秘話を知るとより一層おいしく味わえるかもしれません(写真:Mrs.MAMA/PIXTA)
焼肉は老若男女に愛され、今や空前のブームです。業界を驚かせるようなアイデアを持つ若いオーナーの新店も次々と誕生し、その勢いはとどまるところを知りません。
しかし、どんなに時代が移り変わろうとも、焼肉店でのファーストオーダーは、変わらず「タン塩」ですね。居酒屋での「とりあえず生ビール!」と同じように、焼肉店で「まずはタン塩!」とオーダーする人は、とても多いです。
ここでふと、こんな疑問が頭をよぎりませんか?
・いつから、タン塩を食べるようになったの?
・最初に食べるメニューとして、タン塩って本当に正解なの?
・なぜ、いつもタン塩にはレモンが添えられているの?
・最初に食べるメニューとして、タン塩って本当に正解なの?
・なぜ、いつもタン塩にはレモンが添えられているの?
そんな、焼肉好きなら誰もが抱くであろう疑問を、本稿では解き明かしていきましょう(小関尚紀著『知ればもっと美味しくなる! 大人の「牛肉」教養』から一部抜粋、編集してお届けします)。
生みの親は「叙々苑」の六本木本店
株式会社叙々苑の創業者である新井泰道氏によれば、タン塩は1976年にオープンした「叙々苑」の1号店、六本木本店で生まれたとされています。「何か新しいメニューを……」と模索しているときに、食肉業者からの提案で生まれたそうです。
当時、焼肉のメニューは今ほど豊富ではありませんでした。そんな中で、タン塩は焼肉店のメニューに新しいバリエーションをもたらす「革命児」でした。タン塩は、メニューの多様化を狙いとして生まれたわけですね。
では、次に、なぜファーストオーダーの部位として定着していったのでしょうか。その理由は、焼肉を美味しく味わうためのセオリーに隠されています。
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