コメの高値が新米が出ても終わらない…。やよい軒がそれでも「おかわり無料」を続けるワケ

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それはコロナ禍のやよい軒の対応からも紐解ける。感染症予防の観点から従来どおりのサービスを継続できないことがわかると、第1回目の緊急事態が明けた2020年6月に全店で「ごはんおかわりロボ」の導入を発表。

ビュッフェやバイキングなど一時的に休止して様子見をする飲食店が多いなか、感染症対策のために投資をして「ご飯おかわり無料」を継続した。

無料サービスの「だし」(写真:筆者撮影)

2020年9月には「だし」の無料サービスを開始。無料の漬物とご飯を組み合わせて「シメのだしお茶漬け」という新しい楽しみ方を提案するようになった。つまり、おかわりの有料化ではなく、おかわりの促進に舵を切ったと言えるだろう。

2020年12月には「【だし茶漬用】ミニサバ小鉢」や「【だし茶漬用】ほぐし鮭小鉢」をサイドメニュー化。「ご飯をもう少し食べたいけど、少しおかずが足りない」と思う客の需要を満たしながら客単価の向上にも活かしている。

小鉢もサイドメニューに(写真:筆者撮影)

また、やよい軒の運営元であるプレナスは2021年から国内に農場を開設し、スマート農業にも取り組む。企業ブランドの中心に「コメ」を置く動きを加速させている。

おかわり継続をどうやって続けている?

農林水産省のデータによると、全国のスーパーのコメの平均価格は1年で2倍以上に高騰した。ご飯のおかわりを実施するやよい軒は、どのようにしてサービスを継続しているのだろうか。担当者は「人件費や原材料価格も上昇していますし、情勢を見ながら総合的に商品価格の改訂を行っています」と話す。

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