≪プリクラ誕生30年≫市場規模は大幅減も「令和10代女子」の86%が利用! スマホで実現しにくい"雰囲気盛り"の進化とは?

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同社の前身はオムロン株式会社の一部門だ。1995年7月25日に『プリント倶楽部』が生まれてから約2年後、顔認証技術を強みとしてプリントシール機に参入。1999年に出した機種から人気が拡大し、当時の女子高生に大流行した「全身プリ」や「天井カメラ」など、若年層のトレンドキャッチでブランド力を高めてきた。

2007年、MBO(マネジメントバイアウト)でオムロングループから独立。同社のガールズトレンド事業(プリントシール機含む)は約148億円(2025年3月期)となっている。

雑誌
フリューがプリントシール事業に参入した頃、1998年2月1日号のティーン雑誌『プチseven』(小学館刊)。表紙には「プリクラに続け」の文字が(筆者撮影)
雑誌の中身
「プリクラに続け」から始まる特集は、同雑誌の3ページの記事で紹介されていた(筆者撮影)

「現在、“盛る”という表現は、さまざまなシーンで使われますが、写真加工の言葉として浸透したのがプリ機でした。

撮影時のポージングや表情、加工技術で実物よりもかわいく見せる流れができたのは2000年代初頭 から。そこから2010年頃にかけて、“目ヂカラ”を強くすることや、美白を意識して“白く写る”こと、テーマを決めて背景や落書きにまでこだわって撮ることなどが人気でした」(同)

2001年のプリクラ
2001年に「天井カメラ」を使って撮影された画像。上からのアングルが新鮮(©フリュー)

現在は“なりたい自分”を実現させたいユーザーが多数

顔や体型を“盛る”のは長年にわたって人気だが、加工しすぎると「誰これ?」という事態にもつながる。

そこで2011年以降は、“ナチュラル盛り”を意識した機器も登場。特に『LADY BY TOKYO』(2011年/フリュー)は、加工しすぎず、陰影やストロボを生かして立体的で自然な美しさを引き出す「新・極上ナチュラル」を提案し、数多くのユーザーに支持された。

『LADY BY TOKYO』での撮影例
自然な感じで盛れる『LADY BY TOKYO』での撮影例(©フリュー)
【写真一覧】“天井カメラ”や“デカ目風”の加工から、ナチュラル志向まで…。
プリ写りの変遷や、懐かしの『プリ帳』の中身を一気にチェック!
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