今年は豊漁で形も良好! 秋の味覚の代名詞「サンマの塩焼き」をフライパンでジューシーに仕上げる極意

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1分経ったらふたをして、焼き続けます。2分経ったら焼き色を確認し、裏返して反対側を焼きます。ここで酒を投入し、ふたをして蒸し焼きにします。

酒を入れる
酒を入れることでフライパンの温度も下がります(写真:筆者撮影)

そのまま2分加熱します。冒頭で「サンマを上手に焼くには加熱しすぎに注意すること」と述べました。内臓に火を通すには時間がかかるので、フライパンで普通に焼くだけだと加熱しすぎてしまいます。そこで酒を加えて蒸し焼きにすることで、加熱時間を短縮する手法です。

酒を加えて蒸し焼きにしたことで、表面が湿ってしまうので、最後に火加減を弱火に落とし、表になる面を1分焼いたら出来上がりです。

出来上がり
大根おろしが合います(写真:筆者撮影)

お皿に盛り付けてから1分待つと、完全に火が通ります。つまり、加熱時間はフライパンで6分+余熱で1分です。

サンマの調理法をめぐる悩ましい問題

小麦粉を振っているのでパリッと焼きやすいはずですが、フライパンのフッ素樹脂加工が剥がれていると皮がくっついて破れるリスクがあります。その場合は、フライパン用ホイルなどを使うとくっつきにくく、上手に焼けます。

サンマが獲れている、豊漁である、というニュースが流れていますが、資源量自体は低水準のままですし、エサとなる動物プランクトンの減少などで、サンマは今後、小型化することが予想されています。

小さなサンマには脂がないので、調理法も変わっていくでしょう。今のところは小麦粉を振るくらいの工夫で乗り切れそうですが、魚をめぐる問題はいろいろと考える必要がありそうです。

樋口 直哉 作家・料理家

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ひぐち・なおや / Naoya Higuchi

1981年東京都生まれ。服部栄養専門学校卒業。2005年『さよなら アメリカ』で第48回群像新人文学賞を受賞しデビュー。著書に小説『スープの国のお姫様』(小学館)、ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)、『新しい料理の教科書』(マガジンハウス)、『最高のおにぎりの作り方』(KADOKAWA)などがある。

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