今年は豊漁で形も良好! 秋の味覚の代名詞「サンマの塩焼き」をフライパンでジューシーに仕上げる極意

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昔、サンマは日本近海で穫れましたが、今では漁場が離れたため、鮮度がいいものが減りました。それでも、目が澄んでいるものは鮮度がよく、臭みも少ないでしょう。

また、サンマは大きいものほど価格は高くなりますが、脂が多く、味もいいとされています。なるべく顔が小さく、肩が張っているもの(=体が大きい個体)は脂がのり、おいしいサンマである確率が高いです。

いいサンマとそうでないサンマ
上が鮮度のいい個体、下が鮮度の落ちてきた個体。尾の部分の身に厚みがあるサンマもいい個体です(写真:筆者撮影)

もう1つ、鮮度を見るポイントが肛門と生殖器。はっきりと穴がわかると、鮮度がよく、焼きやすいです。一方、鮮度が落ちてくると2つの穴がつながってしまい、色も黒っぽくなり、焼くと裂けてしまい、ハラワタが出てきてしまうことがあります。選ぶ機会があれば観察してみてください。

下準備のポイントは尺塩と小麦粉

サンマは意外と汚れているので、包丁を立てて尾から頭に向かってなぞり、鱗と汚れを取り除きます。水で洗い、表面の水気を拭き取ります。そのままだとフライパンに入らないので、半分に切ります。

両面に塩を振りましょう。薄く、かつ全体に塩がまぶされているのが大事です。そのためにはやや高い位置から塩を振るといいでしょう。30cmくらいの高さから塩を振ることを日本料理の世界で「尺塩」と言います。

表面にパリッとした焦げ目をつけつつ、脂を逃さないために、小麦粉を薄く振ります。小麦粉を振ると焦げ目が早くつき、脂(と水分)が抜けるのを防げるからです。本来の塩焼きの場合は粉を振りませんが、フライパンで焼くための工夫とご理解ください。

小麦粉を振る
小麦粉は薄力粉を使っていますが、強力粉でも問題ありません(写真:筆者撮影)

フッ素樹脂加工のフライパンを中火にかけ、サラダ油大さじ2分の1(分量外)をなじませたら、盛り付けたときに表になる面から焼き始めます。魚は頭が左というのが盛り付けの基本なので、頭が右になるように並べます。

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