サントリー新浪剛史前会長を襲った≪大麻サプリ≫の罠 合法「CBD」と違法「THC」の境界はどこに?
今回の事例が特異なのは、捜査対象となったのが若年層ではなく、日本を代表する大企業のトップだった点にある。
本人は違法性の認識がなかったと述べており、詳しくは捜査の結果を待たないとわからないが、本人が供述しているように、CBDとTHCの境界は一般の人々にとってはまずわからない。購入したものが、海外では違法ではなくても、日本では違法な成分が含まれていたということも十分にありうる。
そして、いくら本人には違法性の認識がなくても、また違法な薬物を摂取していなくても、やはり経済界トップの薬物関連疑惑は、企業のガバナンスや社会的信頼に直結する。
したがって、単純なことだが、製造元のよくわからない大麻製品や「サプリ」などは、どんな宣伝文句がついていようとも、安易に購入したり摂取したりしないということだ。
一般人が巻き込まれるリスクが増大
これまで日本社会では、大麻や違法薬物は「一部の若者や不良層の問題」として扱われがちだった。しかし今回のケースは、そのリスクが身近なところに潜んでいること、そして自分が知らずにそれに巻き込まれるかもしれないことを浮き彫りにした。
成分規制の時代においては、知らずに違法性のあるものを所持や使用をしていても、「知らなかった」「CBDだと思った」では済まされない。そこには法的リスクだけではなく、健康を損なってしまうリスクもあることを再認識する必要があるだろう。
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