サントリー新浪剛史前会長を襲った≪大麻サプリ≫の罠 合法「CBD」と違法「THC」の境界はどこに?

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サントリー 新浪剛史
(2021年撮影:梅谷秀司)

サントリーホールディングスは9月2日、新浪剛史会長が辞任したと発表した。報道によれば、警察が同氏の購入したサプリメントを端緒に捜査を進め、住居捜索や尿検査を実施したとされる。サプリメントには大麻に含有される違法成分「THC」が含まれている可能性があるという。

報道によると、家宅捜索でサプリメントは見つかっていないという。さらに、簡易尿検査も陰性だったとのことだ。

THC入り「サプリ」とは何か

THC(Δ9-テトラヒドロカンナビノール)は大麻の主要な精神活性成分であり、日本では大麻取締法に基づき厳格に規制されてきた。

一方、大麻にはCBD(カンナビジオール)という成分もあるが、これは精神活性作用を持たないことから、2023年の法改正以降は規制緩和され、いわゆる「医療大麻」として医療用に使用が認められることとなった。また、サプリ、オイル、化粧品などとしても流通が認められ、広がりを見せている。

ただし、それには製品にTHCが混入していないことが条件で、厳格な上限値が定められており、それを超えると「麻薬」として違法な取り扱いとなる。

ここで注意すべきことは、海外から輸入されたり持ち込まれたりした「グミ」「オイル」「カプセル」などの形態では、その外形から成分の正確な含有量を消費者が確認できない点にある。

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