サントリー新浪剛史前会長を襲った≪大麻サプリ≫の罠 合法「CBD」と違法「THC」の境界はどこに?

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本人が適法なCBD製品として購入したつもりでも、THCが規定値を超えて混入していた場合、日本では違法薬物の所持・使用に直結する。そのため、厚生労働省も「残留THCが基準値を超える製品が確認されている」と注意を呼びかけている。

このように、「サプリ」などと呼ばれる大麻由来の製品は、「適法」「無害」などという触れ込みであっても、実際には違法成分を含む可能性がある「見えないリスク」を抱えているのだ。

大麻規制の変化─使用罪の導入と成分規制

日本は長らく大麻取締法に基づき、大麻の「所持・栽培・譲渡」を罰則対象としてきた。その一方で、大麻の「使用」については罰則規定がなかった。

これは、大麻は現代でも神社の注連縄、相撲の化粧まわしなど神事に用いられており、認可を受けた栽培農家などが栽培の過程で大麻から蒸散する成分を吸入することが「大麻使用」とならないようにとのことだと言われている。

また、以前は部位規制といって、大麻草の葉、花穂などが規制対象で、種子などは対象ではなかった。たとえば、七味唐辛子には大麻の種子が入っているものもある。

しかし、こうした規制が2023年の法改正により大きく変化した。改正後は大麻を麻薬および向精神薬取締法の枠組みに組み込み、「使用罪」が新設された。

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