機能性表示食品で参考にされた米国。「ザル法」との批判がある。
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6月、米ユタ州のソルトレークシティーで「ダイエタリーサプリメント健康教育法(DSHEA(ドシエ))」施行30周年を記念する民間主催の会議が開かれた。
同法は日本の機能性表示食品の制度を作る際に参考にされた。米食品医薬品局(FDA)や民間企業の幹部らが顔をそろえた。現地報道によると、会議で目立ったのは過去の成果への称賛よりもむしろ制度の不備への要望だった。
サプリ大国といわれる米国。規制も整備されていると思われがちだが、実態はそうではなく「ザル法」との批判がある。
DSHEAは米国のサプリメント規制の柱で、新規成分は発売予定の75日前までにFDAに届け出するというルールがある。これは日本の機能性表示食品の届け出制度の基になったとされる。しかし実際は届け出をしない事業者が珍しくない。さらに届け出を怠っても、行政指導や罰則がない。
「脱法サプリ」が野放し
DSHEAの欠陥が広く認識されたのは、2003年にサプリが原因となり米大リーグ選手が亡くなった事故だった。減量や運動能力を高める目的の興奮剤エフェドリンを有効成分とする製品が原因だった。
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