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体脂肪低減うたう「サントリー特茶」データの中身 出典論文見ると腹部全脂肪面積の減少幅はわずか

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機能性表示食品でお茶市場をリードする伊藤園。サントリーはトクホで反転攻勢をかける。

お腹に手をあてるスーツ姿の男性
(写真:Luce / PIXTA)

特集「機能性表示食品、トクホ、サプリのウソ・ホント」の他の記事を読む

機能性表示食品やトクホなどの「健康食品」にウソはないか。本特集では、正しく向き合うためのウソ・ホントの情報を網羅した。

この春、電車内でよく見かけたサントリーの広告。「トクホのお茶を飲んだとしても脂肪っていうのは減りません」と語るひろゆき氏に対し、「エビデンスがあるんです」と意見し、消費者へ「(ひろゆき氏のような)言葉に惑わされずに、これからも体脂肪対策を続けていってくださいね」と呼びかけている。

消費者を惑わしているのは誰か。特茶は「ケルセチン配糖体」という成分を含み、「脂肪を代謝する力を高め体脂肪を減らすのを助ける」とうたう。 

消費者への情報提供として不十分では

商品ホームページ(HP)には、同成分を含まない一般的な緑茶と特茶を継続飲用した場合の腹部全脂肪面積変化量の推移を示す図表がある。

脂肪面積の変化を適切に評価するには、飲用開始時の面積を知る必要がある。脂肪面積が10平方センチメートル減っても、元の面積が300平方センチメートルの人と200平方センチメートルの人では意味が異なるからだ。だがHPに面積の記載はなく、出典論文を読んで初めてわかる。

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