野球の試合があるのは年間たった71試合なのに…「北海道・エスコンフィールド」が人でいっぱいなのはなぜ? 「驚異の集客力」に隠された緻密な設計
エスコンフィールドでファイターズの公式戦が行われるのは、年間71日間(71試合)。年間の5分の1程度だが、しかし、それ以外の290日間でも、客足は途絶えない。球場を中心とした「北海道ボールパークFビレッジ」は緑豊かな広い公園となっており、家族で散策するにはちょうどよい「子連れの観光スポット」になっているのだ。
敷地内にはミニ野球場や、知育玩具の「ボーネルンド」直営の遊び場「PLAYLOT」(衝撃吸収マットなどで、なかなか怪我しない作りになっている)、高さ8mのブランコやジップラインなどのアクティビティがあり、オトナも子供も安心して遊び倒せる。これらは大半が有料ではあるものの、ボールパークへの出入りは自由であり、何もせずにベンチに腰かけてぬぼーっとするのも良い。
球場の外でも、疲れた際にひとやすみできる「Truffle BAKERY」、農機具メーカー「クボタ」直営のカフェなどがあり、人工池や芝生を眺めつつ、焼き立てパンやヘルシーなランチなどを楽しめる。時間の過ごし方としては、ちょっとしたカフェがある自然公園のような佇まいだ。

試合がない日はエスコンフィールドは一般開放され、座席は一部エリアが座り放題。グルメフードコートも一部営業しており、試合日なら凄まじい行列で10分、20分待たされる「シャウエッセンホットドッグ」が、非試合日なら拍子抜けするほどあっさり購入できるのも嬉しい。
試合時はなかなか座れない席にも座れる
試合日には「ルーフトップカウンターシート」として抽選を勝ち抜かないと座れないエリアが、非試合日にはカフェレストラン「そらとしば」の通常座席(2階席)として、普通に座ることができる。球場内で醸造されたクラフトビール「よなよなエール」を真下で買って、ちびりちびりと味わいつつ、グラウンドを一望して過ごしたい(その結果、試合を観ようと思う人も少なくないだろう)。
なおエスコンフィールドは、ビールに続いて「球場内でのワインの醸造」も始めたようで、ワイナリー「THE FIFTY FIFTY CLUB」が2025年8月にオープンしたばかり。ほかにもフードコートにはハイボールや各種サワー・日本酒などが細かく揃っている。
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