野球の試合があるのは年間たった71試合なのに…「北海道・エスコンフィールド」が人でいっぱいなのはなぜ? 「驚異の集客力」に隠された緻密な設計

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入場して座席に座り、実感するのは「座席の快適さ」。格安の一般席だと、2022年まで本拠地を置いていた「札幌ドーム」(現:大和ハウスプレミストドーム)が40cm少々だったのに対して、エスコンフィールドは幅50cm近く、シートピッチ(座席間隔)も、両手を挙げる指示がある応援歌(水谷瞬選手など)を歌う際にも、前の座席の人に当たらない程度に幅がある。

エスコンフィールドの座席
エスコンフィールドの座席(筆者撮影)

通路の幅も場所によっては10m以上もあり、気兼ねなく親子で手を繋げるのは嬉しい。また場内にはエレベーター13台、エスカレーター14台が設置されており、3階席までスイスイと歩いて移動できる。

当たり前のように聞こえるが、年間数十試合しか使用しない野球場・スタジアムでは、エスカレーターが設置されていないことが少なくない。野球をよく見に行かれる方なら、「東京ドームの天井席」「横浜スタジアムのウィング席」などでの階段昇降に比べると、エスコンフィールドの高低差移動の快適さを実感できる。

エスコンフィールドの通路
エスコンフィールドは通路も広く、各地にモニターが設置されている(筆者撮影)

食体験にもズムーズさが加わっている

エスコンフィールドなら、2階内野席側の町村農場でワッフルパフェを買っても、アイスが溶けないまま3階外野席に持って上がれる。

座席がすり鉢状の急勾配になっている札幌ドームや、通路が極度に狭い神宮球場などでは、ここまでスムーズに移動できないだろう。

選手グルメ「清宮幸太郎選手の幸せ盛り」
選手グルメ「清宮幸太郎選手の幸せ盛り」。背番号が入っている(筆者撮影)
「Slugger Stout」
「そらとしば」では、球場内で醸造したビールを味わえる。写真の「Slugger Stout」は、ビターチョコレートのような濃厚な味わい(筆者撮影)
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