セブン&アイが本腰入れる「ネットとリアル店舗の融合」《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命》

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セブンスポットは、3つの強力な付加価値を提供し消費者を店舗に誘導する。集客だけでなく消費にもつなげている。

「セブン−イレブンに来店してセブンスポットだけ利用して何も買わずに帰るというのは考えにくい。特にデニーズの場合、座席に座ればほぼ100%注文する。確実に数字に結び付く。今後は、売り上げにつながるお得なクーポン企画はどんどん増やす。今の中心となる客層の30~40代よりも、広い年代層を集客できる新しいコンテンツも提供していきたい」と原田氏は話す。

集客後の売上げにつなげるには、小売り業態としての本来の領域である、リアルの店頭での商品、サービスの価値を上げることが当然必要となる。セブンスポットを利用して集客や購買促進をすること、独自性のある商品開発や店舗でのサービスに力を入れること、この2つがそろって初めて数字につながる。

現在、セブンスポットの導入店舗数は、セブン−イレブン1050店舗、イトーヨーカドー22店舗、西武池袋本店、西武渋谷店、デニーズ87店舗など。利用者は、1端末当たり1日10人超と、現時点での目標は達成しているが、30人にまで増やしていく計画だ。利用者増加に伴い売り上げも増加すると見ている。初期投資も含めて利用者が28人を超えると利益が出る計算だ。

現時点では13年3月末までに全国展開する計画になっている。当初の計画より1年早まった。鈴木会長のネットへの本気度がわかる。

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セブン&アイHDは、鈴木会長の下、つねに変革し続けてきた企業体だ。1974年、米国のコンビニを日本に持ち込み、独自の形に育て上げた。01年には、セブン銀行を立ち上げ、コンビ二内でATMを設置するなどサービス拡充を進めた。05年9月にセブン&アイ・ホールディングスを設立。相乗効果を生み出すために、複数の業態をひとつにまとめた。

過去の成功体験にしがみつかず、業界の常識や殻を破り続ける。78歳にして鈴木会長が新しく掲げる大改革こそが、「ネットとリアル店舗の融合」だ。1500万人の顧客という確固たるリアルの基盤を持つグループにネットという要素が加わる。

「ネット市場が、百貨店の売り上げを超えた。近いうちにコンビニも超える。2016年にはネット通販の売り上げが、スーパーも超えるといわれる。その中で、ネットをしっかり取り込んでいかないと、小売りの将来はない」(原田氏)。

鈴木会長の強力なリーダーシップの下、巨大組織は、横断的にネットとの融合施策を取り組む。

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