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「休めない」日本人の生産性が著しく低い理由 従業員の健康に気を配らない企業は負ける

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  • 西多 昌規 早稲田大学教授 早稲田大学睡眠研究所所長 精神科医
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筆者は現在、米国のスタンフォード大学で短期間の在外研究を行っているが、米国人は休み上手であるとつくづく思う。夕方は5時前から帰宅ラッシュ。金曜日に仕事を頼んでも、実際に動き始めるのは週明けからのことが多い。

しかし、彼や彼女らの仕事の質が決して低いわけではまったくない。たとえばスタンフォード大学のあるシリコンバレーでは、グーグルやフェイスブックに代表される世界的なイノベーションが、今も非常に活発に動いている。長時間労働をしても生産性には劣る、自分を含めた日本社会が悲しく見えてくる。

こういった事態を反省してか、日本では政府や会社が従業員に休暇を推奨するようになってきたが、いくら有給休暇を取りなさいと叫んでも、現場はそうはいかない場合がほとんどであろう。むしろ、組織による仕事量のマネジメントもなく、有休取得目標値達成のためだけに有給休暇を「強制」される職場も多いようである。結果的にほかの日が残業になる、自宅に仕事を持ち込まざるをえないなど、本来の有給休暇の目的から外れた、本末転倒ともいえるひずみが生じている話も、筆者の患者から聞いたことがある。

これからの日本の会社に大事なこと

「健康経営」という概念がますます重要になってきている。健康経営とは、組織の健康と健全な経営の双方を維持していこうという経営方針だが、それだけ従業員の健康など二の次という考え方が支配的だったととられても仕方がない。今なお、「ブラック企業」に代表される、職員の健康を度外視した企業は、残念ながらゼロではないだろう。

一方で、有休取得目標値達成のための手段と目的が逆転した、そらぞらしい「休む」ではなく、「休む」意味を考え、試行錯誤しながらもユニークな施策を打ち出す企業も現われ始めた。就業中に2時間までの昼寝や銭湯に足を運ぶことを許容したり、なぜかランニングタイツをエンジニアへ配布したり。ほどよく「休む」ことが、企業やそこで働く人たちにとって、どのような利点をもたらすのか。次回は、そういった問題意識に踏み込みたい。

(続きは11月7日<土>配信予定です)

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