「国宝」級のヒット邦画に?妻夫木聡主演の映画《宝島》が公開前から注目集めるワケ。映画関係者が「社会派」の本作に期待する理由を徹底解説

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それぞれ物語の舞台も登場人物たちの属性も異なるが、共通するのは、現実社会のリアルな描写のなかに、骨太のエンターテインメントストーリーが芯となって通っていること。両作とも、社会性とエンターテインメント性を両立する、見応えのある社会派エンターテインメント大作になる。

加えて、上映時間が『国宝』は175分、『宝島』は191分。骨太な物語がその社会背景から登場人物の心情まで解像度高くじっくりと描かれる共通点がある。

また、原作はどちらも数々の小説賞受賞歴がある傑作小説であり、両作ともに公開前から関係者の評判が高い。

監督とメインキャストは、前者が李相日監督、吉沢亮、横浜流星。後者が大友啓史監督、妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太。どちらも大作感が伝わる顔ぶれであり、しびれるような芝居がぶつかりあう重厚な人間ドラマとしてのポテンシャルが感じられるだろう。

ピエール瀧
沖縄ヤクザを演じたピエール瀧(C)真藤順丈/講談社(C)2025「宝島」製作委員会 

ソニーは『鬼滅の刃』に続くヒット映画にできるか

また、本作を手がけたソニー・ピクチャーズは、ソニーグループのエンターテインメント部門を担う中核会社の1社。同部門が近年のグループ業績を牽引していることは伝えられているが、今年はグループのアニプレックスの『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』の大ヒットで、ソニーの企業価値をより高めていた。

そんななか『宝島』が続けば、今年はエンターテインメント分野によるソニーグループの飛躍の年として、世界で広く話題になっていくかもしれない。

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