最低限しか働かない「静かな退職」は善か悪か? 意識調査でわかった「報酬より大事なこと」
同社が注目したのは「上司や同僚から得られている情報・支援」と「所属企業に対する認識」に関する回答で浮かんだ“違い”だ。
「上司や同僚から得られている情報・支援」に関する回答で、“静かな退職者群”と全体で最も乖離が大きかったのは「新たな挑戦を後押ししてくれるサポート」の項目。
サポートを得られていると回答した割合が、全体では15.2%なのに対し、“静かな退職者群”では2.8%だった。
逆に、最も乖離が小さかったのは「仕事やキャリアに関して気づきを与えてくれる助言」に関する回答で、全体では「得られている」と回答したのが24.9%なのに対し、“静かな退職者群”では10.7%だった。
意識調査から浮かび上がる「静かな退職者像」
「この回答結果の分析は、ミドルマネジメント教育や企業文化の醸成を考える際に参考になります」
こう話すのは調査を担当した同社の高田悠矢特任研究員だ。
「『新たな挑戦を後押ししてくれるサポート』が充実している組織というのは、視点を変えれば従業員に対して一定程度、新たな挑戦を求めている組織であるとも言えます。
上司や同僚の『気づきを与えてくれる助言』は非常に貴重な、多くの人を救うものであるのは間違いないという前提ではありますが、企業が“静かな退職者”という課題に向き合う場合は、『新たな挑戦を後押し』するような支援がなされる仕組み・文化をつくり、従業員に積極的に挑戦を求めていくほうが有益かもしれません」
そのうえで、高田さんは「静かな退職者像」についてこんな見解を示す。
「日々の仕事に関しては、『気づきを与えてくれる助言』を得られるような、ある程度は恵まれた環境にあるものの、『新たな挑戦』については特に求められることはない、という状況にある人が一定数いると考えています」