最低限しか働かない「静かな退職」は善か悪か? 意識調査でわかった「報酬より大事なこと」

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もう一つの注目点である「所属企業に対する認識」に関する設問の回答からは何が分かったのか。

高田さんが「興味深かった点」として挙げるのが、「報酬面に対する評価」の項目だ。

「他社と比較して十分な報酬を支払っている」「自身の働きぶりに対して十分な報酬を支払っている」といった項目では、“静かな退職者群”と全体の乖離のレベルは相対的に小さかった。

「“静かな退職者群”の中での“項目間の差”は大きくないのですが、“全体”では相対的に報酬系項目の不満が高く、“静かな退職者群”と“全体”の差でみると、その差は小さいという格好です。

報酬面の不満は他項目の不満と比べ、相対的には仕事への意欲を削ぐ要因となりにくく、ゆえに報酬の増減は『静かな退職』という課題の解決策としては向かない、ということになると思います」(高田さん)

「経営理念への共感・学びや成⾧の機会」を重視

一方、相対的に乖離が大きかったのは「多くの社員が共感する経営理念を持っている」や「社員に対して、学びや成長の機会を提供している」といった項目だ。高田さんは言う。

「こちらも“静かな退職者群”の中での“項目間の差”は大きくないのですが、“全体”では相対的にこれらの項目に“あてはまらない”と回答した割合が小さく、“静かな退職者群”と“全体”の差でみると、その差は大きくなっている構造です。

これらは企業経営や人事制度設計に対する示唆となる可能性があります」

つまり、静かな退職者に対しては、「十分な報酬」よりも「経営理念への共感・学びや成⾧の機会」を付与していくアプローチのほうが奏功する可能性があるというわけだ。

AERAで「静かな退職」に関する意見を募ったところ、様々な意見が寄せられた。

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