来年の【WBC】放映が《地上波なし/Netflixのみ》の衝撃!NetflixとWBCIが「独占パートナーシップ」を電撃発表。両者の思惑とは?
日本で展開するWBC案件は、特定の国だけでライブ中継するというNetflixにとって初めての試みになります。ただ、Netflixはこれをきっかけに、すでに1000万世帯が加入する日本の会員数をさらに増やす気満々のはずです。技術面からマーケティングまで万全の準備を整えて、着実に進めていく様子が目に浮かびます。

広告ビジネスの本命はスポーツ中継?
気になる広告展開はNetflix のライブ配信仕様です。広告つきの「スタンダード」プランに限らず、WBC中継では全プランで広告がつく予定です。
【2025年8月26日12時58分追記】初出時の記述に誤りがありましたので、上記の通り訂正しました。
詳しい内容はまだわかっていませんが、イニング終了のタイミングのほか、球場のデジタルサイネージ部分で行われるケースもあり得そうです。

配信プラットフォームの広告ビジネスは今、勢いづいたところでもあり、スポーツ中継が本命とも言われています。高騰する放映権を回収する手段として有効だからです。スポーツ中継がテレビから配信に移り変わる動きは世界的なトレンドになっています。
イギリスの調査会社アンペア・アナリシスによると、世界全体でスポーツ放映権料に費やされている金額はおおよそ640億ドル(約9兆4500億円)で、そのうち配信系は125億ドル(約1兆8000億円)に上ります。まだまだ放送系の額には及ばないものの、配信系のシェア率は2021年の8%から右肩上がりに増えており、2025年は20%に達する見込みです。
スポーツ中継におけるこうした変化は、配信プラットフォームによる一方的な思惑というわけでもなさそうです。野球をはじめ各競技団体が若年層のファン獲得を狙って、デジタルマーケティングを重要視する傾向があるからです。
MLBは2025年にソーシャルに強い人気スポーツメディアのJomboy Mediaに出資し、戦略的パートナーシップを結びました。今後、主要試合でJomboyのコンテンツクリエイター人材を活用していくことが計画されています。競技団体も新規ファンの獲得に必死なのです。
世界でも群を抜く高齢化社会の日本では、地上波テレビ市場が収益面でいまだ強いのは事実で、地上波でも中継を続けるべきという声はしばらく絶えないでしょう。ただ、日本にも変わり目は訪れつつあるとは思います。Netflixのドラマの台詞「もうええでしょう」があっという間に世間で浸透したようなことが起こり得るのが今の流れだからです。
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