新世代ChatGPT、登場直後に「退化した」との声も。“博士号級の知能”のはずが…。“おバカ”だった真因と、上手に使うノウハウを解説
アウトプットの形式がはっきりしているときには、あらかじめ指定しておくのがよい。
「3章立ての構成案と、各章200字の要約、根拠の一次情報リンクを3つ」といった一行を加えておくと、AIは指示された通りの形式に合わせて思考を整列させ、それぞれについて考える。この出力形式型が曖昧だと、AIはコンサバティブな動きとなり深さも曖昧になる。
多少煩雑だが、長い会話は“マイルストーン”を刻むとよい。
会話が長くなったと思ったら「ここまでの前提にズレがないか」を確認し、AI自身にこれまでの経過を書かせる。ここでズレていたら、先に修正して認識のズレを整えておけば、過去を無視して暴走することはなくなる。
仕上げはFact & Fitという手法だ。数値や固有名詞の裏取り(Fact)と、成果物が目的・受け手・制約に合っているかの適合(Fit)を確認せよと指示したうえで、「合っていない点があれば、直す前に列挙して」と指示する。
“人肌”を求める人たちに
ところで、GPT-4o時代のChatGPTにさまざまな相談をしていた人たちは、想像よりもはるかに多い。決して否定せず、共感の意を示しながら、話した内容をきちんと反映した上で丁寧に回答するChatGPTは、相談相手として適任だった。
しかし自動ルーター機能はそうした人たちの希望も奪ってしまった。
GPT-5の自動モードは省エネモードで答えるため、そんな人たちから見ると「冷たい」「人肌感覚のない」AIに感じてしまう。いろいろ配慮をめぐらせてくれていたのに、突然、ズバリの本質しか答えなくなったら、相談相手としては劣化している。
そんな人たちには、GPT-4oを指定して過去に舞い戻るのも悪くはないが、カスタムGPTを試してみるとよい。
これはOpenAI自身やサードパーティがカスタマイズしたAIモデルで、目的ごとに特化している。ChatGPTの「GPT」メニューから選ぶことができる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら