新世代ChatGPT、登場直後に「退化した」との声も。“博士号級の知能”のはずが…。“おバカ”だった真因と、上手に使うノウハウを解説

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「この会話の前提とこれまでの会話内容を振り返ったうえで答えて」

時に新しいChatGPTは、会話の前半で出力していた調査結果や会話を通じての修正について、すっかり忘れることがある。そこで過去のやり取りを、きちんと振り返って確認してねと依頼するわけだ。数字を扱う場合は、数字の桁や単位をよく確認して、と指示するのも有効だ。

この問題は、深く長い文脈を理解するAIモデル(脳)で処理しているのに、途中から軽く答える別の脳へと切り替わってしまうことで起きている。そこで本命の一番賢いヤツに引き続き登場してもらうことで問題を回避する。

「数値や固有名詞は一次情報の出典も添えて」

GPT-5に限ったものではないが、これはハルシネーションを抑えるために有効なワードだ。GPT-5は元の実力が高いので、サボらないように釘を刺すことで、うっかりの誤りが目に見えて減る。

GPT-5は“使いこなし不要”と宣伝されていたのに、これでは呪文めいたプロンプトを入れる必要があることになる。深さ・文脈・確度、この3点を高めるように指示するなんて本末転倒と感じるかもしれない。おそらくアルトマンCEOも同じように感じたからこそ「初日は愚かに見えた」と認めたのだろう。

選べるようになったAIモデルを使いこなす

OpenAIは自動ルーターの欠陥を認め、ユーザーが明示的にAIモデルを選べるようにした。加えて“レガシー”モデルとして、ひと世代前のGPT-4oも選択可能にしている。こうしたさまざまなAIモデルの使い分け方をお伝えしよう。

雑談・下調べは自動切り替えのAutoでいい。しかし、企画・検証・設計・プログラムのデバッグなどは、最初からThinkingを指定するとよい。改良はされているものの、省エネ寄りのデフォルトに任せれば、また“軽いドア”が開く。

こちらから「よく考えて答えてね」と、そもそものモデル選択で選べるようになった(ただし回答は遅くなる)。

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