30代でもリスク…BoAさん公表「骨壊死」とはどんな病気か――起こりやすい人の特徴や初期症状、予防法について医師が解説
膝にある大腿骨の骨端部は二股に分かれ、突起状になっています。2つの突起の内側は、外側の突起と比較して血管がまばらで、血流が低下しやすいことがわかっています。それが、特発性骨壊死が内側にある突起(内顆)に多い原因とされています。

初期症状は突然やってくる膝痛
初期症状は突然やってくる膝の痛みです。
典型的には、明らかなケガがないにもかかわらず、ある日突然、片方の膝の内側に鋭い痛みを感じます。夜寝ているだけでも痛み、痛いところを圧迫したり、膝に加重をかけると痛みは悪化します。また、腫れて曲げにくくなったり、痛みで歩行が困難になったりすることもあります。
こうした症状は1カ月以上にわたって続きます。初期はX線(レントゲン)では異常がなく、MRI検査が有効です。
治療法は病期と重症度によって異なります。
初期は、保存的治療として痛み止め(非ステロイド系消炎鎮痛薬)の服用とともに、歩行時は松葉杖を使って膝に体重がかからないようにします。
早期であれば自然治癒することもありますが、壊死した部分が潰れると膝関節が変形してしまいます。そうなると、関節の変形を防ぐような装具をつけたり、膝関節を支える筋肉を鍛えるリハビリが必要になってきます。
関節の変形は放置していれば進行し、数年で歩行が困難となります。この場合、膝を人工膝関節に替える手術が必要となります。
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