「陰湿すぎる」「いじめっ子を思わせる」と大炎上、活動休止…から1年が経過したフワちゃん。「やす子へ公開暴言」から今も復帰叶わぬ背景

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だからこそ、初期対応が重要となる。なるべく早いタイミングで、自らの言葉で、双方向のコミュニケーションを行う。そして、仮に風化をさまたげたとしても、折に触れて述懐する必要があるだろう。

人々にとっては、「その謝罪が自らの目に入ったか」が評価基準となる。しかしSNSではアルゴリズムの関係もあり、一度の謝罪では情報が行き届かない。炎上の“鎮火後”であれば、なおのこと目に触れにくくなるため、タイムラインに何度も登場し、誠意を見せることが重要になってくる。

視聴者の記憶に残っていることは強み

ここまで「この1年間にフワちゃんがしておけばよかった対応」を考えてきた。とはいえ、フワちゃんは思い出してもらえるだけマシとも言える。1年ほど前に起きた炎上事案を、あなたはどれだけ覚えているだろうか。

たとえば、「男性の体臭」発言で炎上し、当時の所属事務所を契約解除になったフリーアナウンサーはどうか。こちらも同じく2024年8月上旬に炎上した事案だが、顔や名前を思い出せる人は、どれだけいるだろうか。

そう考えると、フワちゃんには休止以前に培った知名度があるゆえに、まだ思い出してもらえる余地がある。多くはネガティブな印象まじりではあるが、それでも記憶に残っているだけで強みになる。

とはいえ、視聴者の記憶には残っている一方で、1年間の“ほぼ沈黙”によって、ファンの熱心さは減っている可能性もある。いまからファン向けビジネスを活発化するよりは、たとえイバラ道であっても、「マス向けの活動」を行った方が懸命だろう。その上で避けては通れないのが、やはり「誠意ある説明」だ。それをしない限り、来年も、再来年も「フワちゃん炎上記念日」は話題にのぼることだろう。
 

フワちゃん
「オールナイトニッポン0」の休止が決まり、フワちゃんらしからぬ真面目な様子で謝罪(画像:本人の公式Xより)
フワちゃん
Google PixelのCMはすべて非公開となった。CM内で使われていた「消しゴムマジック」を自身のXでも披露(画像:本人の公式Xより)

こうしたリスクは、遠い芸能界の話ではなく、明日あなたがクビになってもおかしくない。「フワちゃん燃えてて大変だねー」などと、ひとごとに思えるならまだしも、少しでも心当たりがあるのなら、早急に対応しておいたほうがいいだろう。

あわせて読みたい:フワちゃんの謝罪に見えた「無邪気」という危うさ  「多様性」のラベルが剥がれて表出したもの

城戸 譲 ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー

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きど・ゆずる / Yuzuru Kido

1988年、東京都杉並区生まれ。日本大学法学部新聞学科を卒業後、ジェイ・キャストへ新卒入社。地域情報サイト「Jタウンネット」編集長、総合ニュースサイト「J-CASTニュース」副編集長などを経て、2022年秋に独立。現在は東洋経済オンラインのほか、ねとらぼ、ダイヤモンド・オンライン等でコラム、取材記事を執筆。炎上ウォッチャーとして「週刊プレイボーイ」や「週刊SPA!」でコメント。その他、ABEMA「ABEMA Prime」「ABEMA的ニュースショー」などネット番組、TOKYO FM/JFN「ONE MORNING」水曜レギュラー(2019.5-2020.3)、bayfm「POWER BAY MORNING」などラジオ番組にも出演。政治経済からエンタメ、炎上ネタまで、幅広くネットウォッチしている。
X(旧ツイッター):@zurukid
公式サイト:https://zuru.org/

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