日経平均は1万9100円台の攻防戦になる 米国株が株価上昇の主役に戻ってきた
9月29日の日経平均株価は1万7000円を割れた。その瞬間多くの投資家が弱気になったが、そこは新しい相場波動のスタート地点だった。
筆者は一貫して強気を唱えているが、決して買いが善で売りが悪だと思っているわけではない。信用取引に関するコラムでは、逆にそれを警告しているくらいだ。そして基本に忠実なアナリストだと思っている。
基本とは、「株価は金融相場(緩和・過剰流動性相場)と業績相場において、短期的な上げ下げはあっても上がるもの」だということ。下がるのは、景気が過熱してECBやFRBや日銀がマネーを回収してシュレッダーにかけ始めた時だ。その時は弱気を唱える予定だが、今の日本や世界がどの位置にいるかは明確だ。
次々と重要なフシを抜く日経平均
22日(木)のNYダウは320.55ドル高、ナスダックは79.93ポイント高となった。ECBのドラギ総裁が、12月15日に資産購入の拡大など追加の量的金融緩和に踏み切ることを示唆したためだ。
23日(金)もダウは157.54ドル高の1万7646.70ドル、ナスダックは111.81ポイント高の5031.86ポイントと、前日の急騰に対する利確(利益確定)をこなして続伸した。中国人民銀行が、銀行金利の自由化と同時に政策金利を0.25%引き下げたためだ。
注目すべきは、ナスダックの上昇率が2.27%、111ポイント高になったことだ。路地裏で道に迷っていた市場は、緩和継続が生半可のことでは変わらないと認識し、業績や景気指標の強さをも好材料ととらえるようになっている。
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