相場は下値不安と反発期待が綱引きしている

業績の底堅さに円安など支援材料がほしい

株価が11月に上昇するかは、9月9日高値を上回るかどうかだ(撮影:尾形文繁)

東京株式市場は来週開かれるFOMC(米国連邦公開市場委員会)や日銀政策決定会合までは出来高が減少し、動意に乏しい展開が予想されます。一方、3月本決算企業の第2四半期の決算発表がスタートしたこともあり、市場の材料は国内の業績動向に移行します。

日経平均株価の予想PERは14.6倍程度(10月20日現在)と、欧米主要指数に比べると割安感があります。足元、下値不安と反発期待が綱引きする相場展開が続いていますが、世界的に景気の減速が懸念される中、決算が押し目買いを誘うようなポジティブな内容となるかがポイントです。

進みそうで進まない円高

国内景気は生産調整を強いられており、10月の月例経済報告では前月からの景気変化を示す現状判断が1年ぶりに引き下げられました。景気の停滞感が市場に浸透しているだけに、通期(2016年3月期)業績見通しの据え置きが予想以上に多く、下方修正リスクを払拭することができれば、8月後半からの急落後も割安に放置されている銘柄には買いが入る可能性が高い。

ただ、業績面の下支えとなるドル円相場は、再び1ドル=118円台に突入するなど不安定な動きが続いています。業績の底堅さとともに、円安などの支援材料も株価上昇には必要となるでしょう。

筆者はドル円相場について、一段と円安に向かう方向でみています。イエレンFRB(米国連邦準備制度理事会)議長をはじめ、FRB関係者は年内利上げ発言を繰り返し、12月の利上げ説が中心。ただ、米国では停滞する中国の景気の影響を受けて、製造業の景況感や雇用統計などの弱い結果が出てきており、年内は利上げなしとの見方も強まっています。

CMEグループが発表するフェド・ファンズ・フューチャーにより、短期金利市場がどれだけ利上げを織り込んでいるかをみると、今年6月の段階では、市場は年内利上げ確率(0.5%以上になる確率)を50%以上とみていましたが、9月雇用統計の発表直後には年内は30%まで低下し、来年3月の利上げが予想されています。

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