日経平均は「1万8800円超え」が次の焦点に 底打ちパターンで変わる投資家心理

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チャート上では強気サインが出現している日経平均株価。主力企業の決算次第では年末ラリーも期待できる(写真:kou/PIXTA)

日経平均株価は9月29日の安値(1万6901円)から反発に転じ、10月5日には1万8000円台を回復しました。チャート上では、一般的に株価のフシとして意識されやすい25日移動平均線(1万8024円、6日現在)を上回る強気サインも確認できました。中国の景気減速や商品市況の下落などが主な要因となった8月の急落以降で初めてです。

実は、株価が25日線を上回ることも重要なのですが、25日線そのものの傾きのほうがもっと重要なのです。現状は依然として下向きで、調整局面が続いていることを意味するのですが、このまま株価が大崩れしなければ上向きに変わるのは時間の問題です。

下値が固まりリスク選好ムード復活の兆し

10月下旬から始まる3月本決算企業の中間決算、FOMC(米連邦公開市場委員会)や日銀政策決定会合などイベントの結果を見極めるまでは実需買いは手控えられそうです。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などの年金資金は別としても、中国や新興国の景気減速が国内企業の7-9月期ベースの業績にどの程度影響が出ているかを見極めるまでは、海外年金などからの長期の資金流入は見込みづらい。

ただ、米9月雇用統計の悪化が米利上げ先送り期待につながり、株式市場は上昇で反応しました。株式市場の下値不安が多少は和らいでおり、リスク選好ムードが復活する兆しはあります。短期の利ザヤ狙いで市場に参入する投機筋は動きを止めることはないでしょう。

日経平均株価を週足のローソク足でみると、昨年10月31日に日銀による追加金融緩和が発表された直後のもみ合い相場の下限付近で、かなり長い下ヒゲを形成し、下値が固まったようにみえます。

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