通期の業績予想に比べて、これまでの実績がどの程度の水準に達したかを示した数字が「進捗率」という概念だ。業績見通し100億円の会社の実績が50億円ならば、進捗率は50%となる。
12月期決算会社を対象に、今2015年12月期通期の営業利益計画に対する第2四半期累計(1~6月)営業利益の進捗率を、高い順に並べるとどうなるか。ランキングを作成する際には、東洋経済予想が会社予想よりも高いこと、通期営業利益予想が5億円以上かつ増益であること、との条件も追加している。
ランキング1位はOATアグリオ
ランキング1位のOATアグリオは大塚ホールディングス系の農薬メーカー。第2四半期累計の営業利益実績は約16億円と、通期会社計画(9億円)を大幅に上回った。足元は米国とブラジルで農薬が想定超の伸びを示している。
2位の荏原実業は水処理施設の設計・施工事業などを手掛ける。同事業の採算が発注価格の上昇などで改善しており、会社側の通期営業利益予想はやや慎重だ。
3位のアップルインターナショナルは東南アジア向けの中古車輸出が収益柱。足元は円安の追い風が吹く。
中でも、タイ向けのスポーツ用多目的車(SUV)の伸びが当初の予想を上回る勢いだ。にもかかわらず、会社側は期初の業績見通しを変えていない。
同社が期初計画を据え置く一因は、中国事業縮小の影響が読み切れないことである。縮小に伴う損失発生などがどの程度の収益変動要因になるのか、現時点では流動的だ。
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