日経平均は「1万8800円超え」が次の焦点に 底打ちパターンで変わる投資家心理
同じ見方をする投資家が増えるほど、売りを控えるようになるし、押し目買いを含めて売り方も買い戻しを急ぐ。それが心理面から説明できる底打ちのパターンです。この週初からの株価上昇は、前週末の段階でそう思った投資家が多くなった結果生じたものです。
こんな長い下ヒゲを見せつけられると、一番焦るのは短期で売り持ちしているヘッジファンドやCTA(現物ではなく先物とオプションに特化した商品投資顧問)などの投機筋なのです。
少し話がそれますが、日経平均株価は現在、重要な水準を通過しているのをお気付きでしょうか。8月の急落以降、かなり値動きが大きくなっていることを感じられると思います。たとえば、当日の高値と安値が1000円以上動いた8月25日と9月9日。実は、その2回とも同じ株価水準(1万7700円~1万8800円)だったことをご存知でしょうか。
足元、その乱気流ともいえる価格帯に入ったことで、また同じような現象が起きるかもしれません。というよりも、今度はその株価水準を上回ることができれば、相場は安定することになると思います。逆に上昇に弾みがつくかもしれません。もちろん、投機筋による先物主導の買い戻しが主な要因でしょう。
アナリスト予想上回る決算に期待
今週から米国では主力企業の7-9月期(主に第3四半期)の決算発表がスタートします。8日に発表を予定している世界最大のアルミニウム採掘・精錬メーカーのアルコアは先日、会社を2分割する計画を発表し好感されました。株価は2013年後半からの上昇幅のほとんどを失うまでに調整しており、おそらく悪材料でもアク抜け感で上昇しやすい局面に入っていると思います。5日の取引では9.3%の上昇で素材セクターを牽引しました。決算内容に反応する同社株を含め、資源関連株の一角にどのような影響が広がるかに注目です。
全体的には、ドル高や新興国の減速の影響で事前のアナリスト予想は控え目なので、予想を上回る決算が相次ぐと、年末ラリーも期待できるでしょうし、この先の市場が安定するための必須条件です。うまくいけば、日本株もついていくことはできると思います。
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