20~30代は横浜・野毛、60代以上は高尾、では40~50代は? 東京23区民が「休日にわざわざ出かけてお金を使う目的地」年代別ランキング全60地点

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子育てを終え、自分の時間を取り戻す60代以上。この世代の消費は、まさに「自分へのご褒美」といえるだろう。

1位の「八王子市南浅川町」、最寄り駅「高尾山口」の肉料理は、その象徴だ。このエリアには高尾山のふもとで絶品の炭火焼きが味わえる「うかい鳥山」がある。長年の労をねぎらう「ご褒美」として、豊かな食体験に投資する姿が浮かび上がる。ほかにも、清澄白河の「すき焼き(10位)」、浅草の「どじょう(20位)」、荻窪の「そば(18位)」と、日本料理の存在感が目立った。

手芸店が2位と8位にランクインしているのも印象的だ。このうち2位の日暮里繊維街は20~30代でも7位、40~50代でも13位にランクインしており、歴史ある問屋街は幅広い世代をひきつけてやまないようだ。

同ポイントで14位に4地点が入った「自由が丘」も、この世代ならではだ。落ち着いた街並みとシニアでも歩きやすい道、上質でセンスのよい店が多いこのエリアで、ゆったりと休日を楽しんでいる姿が目に浮かぶ。

データが示す「わざわざ行く」の未来

今回の分析で最も衝撃的だったのは、「角上魚類」という1つの鮮魚ブランド店が、世代を超えて東京23区民を郊外へと向かわせていたことだ。

なぜ人々はコストをかけて郊外まで足を運ぶのか。答えはシンプルで、そこに「わざわざ行く価値」があるからだ。世代によって業種の傾向は異なるが、「効率」だけでは満たされないものを求めている点は共通している。

これは小売業界への重要なメッセージかもしれない。ECで何でも買える時代に、リアル店舗に求められるのは「そこでしか得られない価値」だ。角上魚類が証明したように、その価値を提供できる店は、たとえ郊外にあっても「目的地」になる。

日用品はできるだけ効率的に。その分、特別なものには時間とお金をかける。この新しい消費スタイルは私たちの休日をより豊かなものにしている。あなたもこの記事を見て「わざわざ行きたい場所」を見つけてみてはどうだろうか。

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