「トヨタも明治もCM再開」「すでに世間は中居正広氏の騒動を忘れた?」《フジテレビの完全復活》から見えてくる“スポンサーの思惑”

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また、トヨタや日産のように特定の番組にCMを流している企業もあるが、強い番組の場合、視聴者も「フジテレビで流れているCM」というよりは、「○○の番組に流れているCM」という認識になりやすく、企業としてもCMを出稿しやすい。

今後、新たな不祥事が発覚すれば別だが、10月までにさらにフジテレビの問題は風化し、CM再開のリスクはほぼなくなっているだろう。逆にいえば、多くの企業はそれを見越してCM再開を決定しているともいえる。

特にインパクトが大きいのが、トヨタ自動車のCM再開だ。トヨタ自動車は名実ともに日本を代表するグローバル企業だ。企業の倫理基準においても、多くの企業がトヨタをベンチマークとしている。

事例を挙げると、2022年に俳優・香川照之さんの性加害が発覚した際に、最初に香川さんとの契約解除を決定したのがトヨタだった。香川さんはトヨタのCMに起用されていただけでなく、同社の「トヨタイムズ」のサイトの編集長も務めており、トヨタとは関係が深かった。

当時、香川さんはCMタレントとしても引っ張りだこだったが、トヨタが先陣を切って香川さんを降板させたことにより、他社も追随、最終的には香川さんのCM出演はゼロとなった。

限定的とはいえ、厳しい基準を持つトヨタがフジテレビへのCMを再開させたことは、インパクトは大きい。今後、他社も追随していくことが予想される。

フジテレビは、CMの通常化まであと一歩の段階まで来ているといえるだろう。

「テレビCMに価値はあるのか?」という根本的な問題

フジテレビでCMを放映することに対する批判として、「そもそもテレビCMには効果がない」という意見も根強くある。

SNSやニュースのコメント欄を見ていても、「フジテレビにCMを流さなくても売り上げは落ちていないのではないか?」といった意見が見られる。

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