「日本終わってる」「奈良市民は利用されてるだけ」と物議…元迷惑系YouTuber・へずまりゅう氏や、参政党・さや氏が《結局票を集めたワケ》

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まず選挙に関しては、基本的に批判ではなく支持の数が勝敗を分けるところがあり、言わば「アンチを多少増やしてでも自分の存在を知ってもらう」という戦略を選ぶ人がいても不思議ではありません。

また、選挙に限らず「1人を選ぶのではなく複数の対象者を選ぶ」「全国や都市部ではなく、地方など一部の人々のみで選ぶ」というケースでは、さらにアンチの存在感は薄れ、「この人が?」という対象者が選ばれる事態になりやすい傾向があります。

だからこそ今回のようなケースでは「そもそも議員数が多すぎるから“悪名”が当選してしまう」ことに原因を求める声があがりますが、これは必ずしも正しいとは言えないでしょう。

実際、へずまりゅう氏のケースでは、定数39に対して55人しか立候補していないわけですから、職務の内容はさておき、「多すぎる」と思われても仕方がない感がありました。

しかし、へずまりゅう氏は当選した39人中3位の8320票を獲得しているので、市民の支持を得たことは間違いありません。これは“悪名”を生かしたうえで、鹿の保護活動や外国人問題に取り組む姿勢や行動力が他の候補者より支持された結果なのでしょう。

へずまりゅう
「奈良の鹿さんを守る」とSNSで発信を続けてきた、へずまりゅう氏(画像:本人の公式Xより)

ただ、これによって過去の行いが許されたというわけではありませんし、奈良市民はへずまりゅう氏を選んだことで今後の活動を注意深く見守る義務を負ったように見えます。

コメンテーターやYouTuberなども数が多いだけに、番組に起用され続け、再生数を稼ぎ続けることは難しく、「いかに注目され続けるか」は政治家以上に重要でしょう。しかしそれは難しいことだけに、まるで開き直るように“悪名”で成果をあげようとする人がいて、批判を受けながらもこの傾向は変わっていません。

掃除をしただけでも評価される

では、なぜ世間の人々は「悪名は無名に勝る」という状況を作っているのでしょうか。

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