「複雑でわかりにくい」一例が、「キャッシュバック特典」。宿泊時に支払った料金から、後日キャッシュバックを受けられ、その分まで考慮すると他のプラットフォームとの比較で「最安値」になるという論理だ。
キャッシュバック特典は、チェックアウトから60日後に受け取り申請が可能となり、そこから120日を過ぎると失効する。


宿泊2カ月も経ったら、特典のことなど忘れてしまうのも無理はない。実際、期限内に申請を忘れ失効したことがある。

トリッキーなキャンセル規定にも時々遭遇する。「〇日までキャンセル無料なのでこの価格のうちに予約して」といった案内に急かされ予約してカード番号を入力したら、キャンセル無料の期間が思いのほか短く、宿泊予定日まで余裕があるのに返金不可になってしまったこともあった。
安さを享受するために忘れてはならないことが多く、利便性が損なわれるのはしんどいと感じ、予約や移動の手配で手一杯な世界一周では数百円の違いならよりシンプルな他のプラットフォームを使うようになった。
報道されているアゴダのトラブルに際して、アゴダをよく利用する女性(50代)は、「アゴダで予約した後、いつもホテルに確認の電話を入れているのでトラブルに遭遇したことはない」と話した。だが、そんな手間をかけるなら、オンライン予約とは何ぞやと思ってしまう。
一方で、Booking.comも過去にトラブルが何度か報じられたので、注意して利用している。例えばアゴダは今回の騒動で、第三者サプライヤーに問題があるとして取り引き停止を発表したが、Booking.comでも「パートナー・オファー」による予約という説明書きを時折見かける。
価格はかなり安いが責任の所在が不明確と感じるので、筆者はトラブル時にすぐ対応してくれるかどうかが心配で利用を避けた。

フライトキャンセルの対応に不満
オンライン予約プラットフォームは航空券の予約も提供している。実は筆者がアゴダの顧客対応が弱いと感じたのはこちらだった。
世界一周では国内移動を中心に何度もフライトを自己手配した。最初は航空会社のサイトから予約を試みたが、クレジットカード決済が拒否されることが頻発し、旅行プラットフォームを使うようになった。
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