学校や病院ではどう対応?夫婦・親子・姉妹で名字が違う“別姓ファミリー”の暮らしのリアル。”事実婚”後14年経った現在の心境も聞いた
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「家族のアイデンティティー」は名字によって左右されるのだろうか?(写真はイメージです:8x10/PIXTA)
今年、「選択的夫婦別姓」を導入するための法案が28年ぶりに衆議院で審議入りした。ただ、「結婚後の家族というアイデンティティーも重要」と自民党議員が述べ、夫婦別姓の導入に慎重な姿勢を見せるなど、その実現の見通しは立っていない。
本当に「家族のアイデンティティー」は名字によって左右されるのだろうか? 子どもに影響があるのだろうか?
本連載では、こうした疑問の答えを探しに、実際に夫婦別姓(事実婚)を選択し家族として暮らしている人たちに話を聞く。
初回となる今回は、事実婚15年目の水口尚亮さん、橘昭子さんにお話を聞いた。
姉妹でも別姓、子どもの反応は
親子で姓が違うことで、教育や医療の場面で問題が生じることはないのだろうか。
「保育園や小・中学校には、私たちが事実婚であることを説明していますので、問題が起きたことはありません。離婚や、子連れで再婚をされているご家庭が事実婚よりも相当数いらっしゃいます。学校側もそういった背景を想定して対応することに慣れているのではないのでしょうか。
また、病院については、最初に近所のかかりつけの小児科に、家庭事情を説明しました。そこでご理解をいただいたので、私が親権者ではない長女を、妻が次女を連れていっても問題はありませんでした。
一度、かかりつけ医から紹介状をもらって次女が大きな病院で診察を受けた際も、妻の付き添いに何の不都合もありませんでした。おそらく、紹介状にそうした事情が記載されていたのだと思います」(水口さん)

内閣府『家族の法制に関する世論調査』より引用
本連載では、夫婦別姓を選択し事実婚をされている方を対象に、取材にご協力いただける方を募集しています。ご協力いただける方はこちらのフォームからご応募ください。
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