

「1年ほど運営してきましたが、アトリエはこの間で1000万円以上の売り上げを上げています。グラビア、ファッション、ドラマその他さまざまな撮影ニーズがありますし、見学会でも入場料を取るようにしています。
後世に残していくためには今回の改修はもちろん、今後もお金がかかります。それを説明、皆さんにお願いしています」(片山さん)


10年前に始まったスペースレンタルは動画市場の広がりや発信する個人が増えたことなどで大きく広がっており、文化財を保存する力になるまでになっているのだ。
建物躯体そのものに加え、改修はしても内装の壁の古さを新しくするわけにはいかないなど難しさもあるが、すでに改修計画は動き始めている。
費用の問題解決はまだこれからだが、これまでも難しい物件を蘇らせてきた人たちが関わるのである、きっとなんとかなろう。いや、なってほしいと愛子さん。
ここでは取り上げられなかったが、建物保存の専門家その他関わってきた人は多数。その人たちを巻き込んでここまで漕ぎつけて愛子さんの思いを実らせていただきたいものである。
アトリエが成し遂げたこと
ちなみに藤木さんと愛子さんとの出会いは後日の「家いちば」誕生に寄与している。
「空き家になっていても、荒廃していても建物を残したいと思う人がいる、その思いを伝えることで継承を可能にできないか、そこから『家いちば』は始まりました」と藤木さん。
1軒の空き家をなんとかしたいという思いが多数の空き家を動かすサイトに繋がった。その意味でアトリエは、すでに大きな仕事を実は成し遂げているのかもしれない。




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