「一番大変だったのは部屋探し」「モフモフすぎて水濡れ厳禁」チンチラに魅了された男性が“100万円”貯めてマンションで飼い始めるまで
条件に合う物件が見つかるまで、2年もの年月を要した。

そして運命の出会い
チンチラを飼うには、生体販売をしているペットショップか、チンチラのブリーダーに行くのが一般的だ。一真さんもまた、インターネットでチンチラがいるペットショップを検索し、5軒ほどピックアップした。
「本当は5軒全部回ってから決めるつもりだったんですが、2軒目で出会ってしまったんです」
一真さんが出会ったのは、バイオレットという毛色のオスのチンチラだった。3匹いるうち、その子だけが起きていて、もりもりと餌を食べていた。大きな耳につぶらな瞳、密集した、タンポポの綿毛のような灰青色の毛並みは、おなかの部分だけが白い。後ろ足だけで立ち上がりこちらを見つめるその姿は、小さなトトロのようだ。

「店員さんに、抱っこさせてほしいと頼んだら、『この子はかむから危険です』って言われたんです。でも、飼育本にチンチラはかむ習性があると書いてありましたし、飼うんだったらぜひ僕をかんでほしいと思っていたんで、『それでもいいです』と」

その小さなモフモフは、一真さんの手のひらにすっぽりと収まった。ほとんど体重を感じないほど小さいのに、腕をかむ力は案外強く、しっかりとした痛みを感じる。
「本気でかんでいる様子はないんです。『この腕、なんだろう?』っていう好奇心でかんでくれているみたいで。それがとても愛らしくて、もう、『この子にします』って決めました」

この子になら、かまれても構わない。むしろ、毎日元気にかんでほしい。一真さんはその子に『ペペロンチーノ』と名づけ、チンチラと暮らすという2年越しの夢をかなえた。
後編『「在宅の仕事に少しずつシフト」「友人は家に呼ばない」「外食も減った」モフモフすぎるペット「チンチラ」と暮らし始めて3年半で起きた変化』では、一真さんとペペロンチーノくんの日常を聞いた。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら