「1分で600個の卵割る」海外人気も高まる“キユーピー マヨネーズ”100周年の製造現場

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「標準化を進める中で、どうしても感覚に頼ってきた部分が残ってしまうことがあります。そこを見える化し、誰でも理解・再現できるようにするために、動画やマニュアルなどのツールを今後さらに活用していきたいと考えています。現場の知見を属人化させず、きちんと共有することが、結果的に品質向上にもつながると思っています」

100周年の挑戦、海外への展望

2025年、マヨネーズ発売から100年を迎えたキユーピーは、次の100年を見据えた挑戦を始めている。

海外では、すでに79の国と地域(2024年11月時点)で「キユーピー マヨネーズ」が親しまれているが、売上比率はまだ全体の2割程度。今後は東南アジアや北米を中心に、さらなる市場拡大が期待されている。創始者・中島董一郎が掲げた「食を通じて世界に貢献する」という思いを、世界へ届ける挑戦が続いている。

海外でも売り上げを伸ばしているキユーピーマヨネーズ(写真:キユーピー株式会社提供)
海外でも売り上げを伸ばしているキユーピーマヨネーズ(写真:キユーピー株式会社提供)

一方、海外では「KEWPIE IT.」というブランドプロモーションを展開中だ。マヨネーズをかけることで生まれる“新しい食体験”を、色鮮やかな映像やリズミカルな音楽とともに表現し、話題を呼んでいる。

海外で展開中の「KEWPIE IT.」というブランドプロモーション(写真:キユーピー株式会社提供)
海外で展開中の「KEWPIE IT.」というブランドプロモーション(写真:キユーピー株式会社提供)

五霞工場からの帰り道、スーパーのマヨネーズ売り場をなんとなくのぞいてしまった。

いつもと変わらない、赤いキャップのボトル。だけど今日は、その奥に割卵機のリズムや、現場スタッフの言葉がふとよみがえる。

あのまろやかさには、卵と油と酢だけじゃない、もうひとつ何かが入っているのかもしれない。

工場見学でそれを言い当てるのは難しいけれど、少なくとも次にマヨネーズを使うとき、ほんの少しだけ味わい方が変わる気がした。

【写真を見る】なじみのある赤いキャップのマヨネーズができるまで…おいしいだけじゃない“何か”が詰まって見える。
丹羽 桃子 工場見学マニア・ライター

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にわ ももこ / Momoko Niwa

岐阜県出身・千葉県在住。食品メーカーにて生産管理やOEM先管理に携わり、現在はフリーライターとして活動。子育てコラムや地域情報、企業HPなどを中心に執筆。学生時代から工場見学が趣味で、訪問回数は500回を超える。工場見学マニアとしても、記事監修や執筆、メディア出演なども行う。台湾高雄に5年間在住経験あり。

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