「結婚したいけど、できない」洗練されたバリキャリ41歳。彼女のどこが問題なのか――婚活に苦戦する30~40代が抱く幻想と現実のミスマッチ

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これまで恋愛も人並みにしてきたという。ところが、相手が結婚を言い出すタイミングと、自分がしたいと思うタイミングが合わなかった。結婚話が出たときには仕事への情熱を手放すことができず、ここまで独身で来てしまったという。

見た目はアラサーに見えるのだが、実年齢の現実は変えられない。40歳になり、あわてて結婚相談所の門を叩いた。「できれば子どもを持ちたい」という想いが、彼女を動かした。

年収は700万円「でも」いい

入会面談のときにこんなことを言った。

「これまで同い年の男性や年下としか付き合ったことがないんです。年が上すぎる方とのお付き合いは想像ができない。あと、もしも子どもを授かることができたとしたら、年の近い男性の方がいいと思うんです」

子どもを育てるうえでかかる教育費や生活費を考えたときに、パートナーにはなるべく長い間現役で働いてほしい。一方、相手の収入は……。

「私より低くてもいいです。ただ、私の半分くらいしかなかったとしたら、生活していくお金の価値観が合わない気がします。できたら700万円くらいはあったほうがいい」

みさこのようなハイスペックのアラフォー女性は、おおむね同じことを言うのだが、同世代で700万円の年収男性は、スペックがいい部類に入る。本人には実感のない理想の高さが、マッチングを難しくさせている。

そして、アラフォーで年収700万円以上の男性たちも、同じく子どもを望んでいることが多い。そうした場合、彼らはアラフォー女性ではなく、20代、30代のできるだけ若い年の離れた女性と結婚をしたがっている。

年収1200万円ののりお(44歳、仮名)も、まさにその1人。

のりおは、大手企業で部長を務めるキャリア男性。20代、30代と独身を貫いてきたが、45歳までに家庭を築きたいと考え、39歳のときに大手の結婚相談所に入会した。

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