【25年上期の「映画興行収入TOP10」】ヒット傾向は前年から一変！　『国宝』の特大ヒットなど邦画実写は大健闘　“洋画が復調”の背景は？

『名探偵コナン 隻眼の残像（フラッシュバック）』（C）2025 青山剛昌／名探偵コナン製作委員会

2025年上半期の映画興行は、前年とは様相が一変した。

TOP10の1位がアニメなのは変わらないが、洋画不況と言われるなか、洋画の大ヒット作がランキングを席巻しているほか、邦画実写のヒットも目立つ。

アニメ一辺倒から、バランスの取れた健全な市況になったうえ、上半期興収は前年比増になりそうだ。

100億円超えは『名探偵コナン』だけ

それでは早速、今年の上半期トップ10を、昨年と比較しながら見てみよう。

上半期1位は、唯一の100億円超えとなった『名探偵コナン 隻眼の残像』（144億円）。シリーズ最高興収を記録した前作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』（158億円）に続くスーパーヒットだが、昨年の数字までは届かなそうだ。コアファンによるかなりの数のリピートが常態化しているが、いよいよその天井に到達しているのかもしれない。

それでも、毎年コンスタントに100億円超えの大ヒットを生み出すシリーズはほかに例がない。その数字をデフォルトとすること自体がとてつもない偉業であり、今年も安定した人気ぶりを示した。この先も同スケールのヒットを維持していくことが期待される。