【25年上期の「映画興行収入TOP10」】ヒット傾向は前年から一変! 『国宝』の特大ヒットなど邦画実写は大健闘 “洋画が復調”の背景は?

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もうひとつが、『マインクラフト/ザ・ムービー』(39.3億円)と『ウィキッド ふたりの魔女』(35.4億円)の大ヒット。それぞれ作品性も観客層も異なるが、共通するのは普遍的なテーマを踏まえつつ、とにかく楽しめるハリウッドらしい大作映画になっていることだ。

エンターテインメントの原点を押さえつつ、ストーリーやビジュアルの新規性を模索してきたハリウッドのクリエイティブが、日本の観客に刺さりはじめている。

映画『ウィキッド ふたりの魔女』
(画像:映画『ウィキッド ふたりの魔女』公式Xより)

そして最後が、トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(49.2億円)と、前述のブラッド・ピット主演の『F1/エフワン』がともに大ヒットになっていること。

往年のスターによる定番とも呼べるハリウッド大作が、時代を経ても変わらぬヒットポテンシャルを持つことが示された。

これらの大ヒットからは、エンターテインメント性豊かな王道のハリウッド大作への観客の関心の回帰がうかがえる。

『教皇選挙』は若い世代にも受け入れられた

映画『教皇選挙』
(画像:映画『教皇選挙』公式Xより)

加えて、今年の重要なヒットが、10億円を超えた『教皇選挙』。ミステリアスなサスペンス要素とエンターテインメント性が絡み合う骨太な作品性が、高齢層の洋画ファンを中心に支持され、ミニシアターを中心にした3月の公開当初から満席が続くヒットになっていた。

その後、映画の舞台となる新教皇選出のための教皇選挙(コンクラーベ)が、教皇の逝去に伴い実際に5月7日より行われたことでメディアで話題になり、若い世代まで観客が広がった。

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