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あのゴディバが密かに抱えていた《重大課題》。「ギフト市場の縮小」「暖冬」「日常使いしづらい」…他には? そして打ち出した打開策の実態

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ゴディバにも焼き菓子はあったはずだが、ゴディバターズと何が違うのか? どうしてイメージを大きく変えているのか。そこには、ゴディバが直面した市場課題と新たな挑戦があった。

老舗ゴディバを襲った「2つの危機」

ゴディバジャパン株式会社 ゴディバターズプロジェクトリーダーの奥村和子さんによると、ゴディバターズ誕生の裏には、2つの市場の変化がある。

1つは、スイーツギフトのあり方の変化だ。いわゆるお中元・お歳暮のようなギフトはマーケットとしては大きい。ゴディバのこれまでのメイン客層もまさにここにあった。顧客の中心は40、50代で、安心感と信頼感から「きちんとしたギフト」として選ばれている。

40~50代を中心に、贈る側にも贈られる側にも「ゴディバなら間違いない」という確かな品質が認知されている(写真提供:ゴディバ)

しかし、コロナ禍をきっかけに人々の生活スタイルが多様化するなかで、20代、30代はお中元・お歳暮を贈る習慣がなくなる。ギフトのマーケットはじりじりと縮小している状況だった。

2025年に矢野経済研究所が発表した「国内中元・歳暮市場規模推移と予測」※1でも、右肩下がりになっていることがわかる。

※1 国内中元・歳暮市場規模推移と予測

加えて、2022年と2025年を比べると、カカオ価格は約3倍に。そのほか、小麦粉などの製菓材料も高騰している。これを受けて、スイーツの価格は上昇。そうなると、若い世代はますます手が出しにくくなった。

けれど、スイーツギフトがなくなったわけではない。今若い世代はどんなギフトを求めているかというと、親しい人への手土産や、ちょっとした御礼など、カジュアルな方向性だ。自宅用、自分用、友達と一緒に食べるなど「ご自愛需要」も増加した。

これらの潮流には、コロナ禍でなかなか人と会えなかった反動から、「会えたときに感謝を伝える」ようになったことや、家時間の充実を目指す人が増えたことも影響している。

つまりは、「特別な贈りもの」ではない、「日常のなかでの贈りもの」。そして、自分の楽しみとしての位置づけへと変化したのだ。

ガレット3個入り1404円。チョコレート味の「ショコラ」と、チョコレートとバターの風味が重なり合う「デュオ」2種入り(写真提供:ゴディバ)

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