あのゴディバが密かに抱えていた《重大課題》。「ギフト市場の縮小」「暖冬」「日常使いしづらい」…他には? そして打ち出した打開策の実態

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カフェ、パン、クレープ…広がる「日常化」戦略

ゴディバターズ誕生のきっかけとなった、「特別なギフトだけではない、日常の楽しみとしてもチョコレートを」という方向性は今、ゴディバジャパン全体としての取り組みとなっている。

「特別なときだけではなく、日常の中でゴディバ、チョコレートを楽しんでほしい」という想いから、「Everyday Indulgence(エブリデイインダルジェンス)」を意識しているという。その意味は、「毎日のなかで、美味しいもので潤っていく」だ。

この方針に基づき、ゴディバターズはもとより、2020年11月からはカフェ、2023年8月からはパン、2025年4月からはクレープなどのブランドもスタートした。店の名前はそれぞれ、「ゴディバ カフェ」「ゴディパン」「ゴディバ クレープ」。親しみやすく覚えやすい名前も、日常使いを意識して考案したものだという。

ゴディパンの店舗
東京・有楽町にあるゴディパンの店舗。カカオ由来の食材を使ったパンを提供している(写真提供:ゴディバ)

「ゴディバのミッションは、『チョコレートを通じてハピネスをお届けする』です。それ自体は変わりませんが、もう少し広げて、生活のなかでいろんなタイミングでお客様と接点を持てたらと、さまざまなジャンルに足を踏み入れてきました」

老舗ブランドが「日常化」を目指す動きは、アパレルから自動車まで、あらゆる業界で起きている。例えば、エルメスのカジュアルライン展開や、レクサスの若年層向けブランド戦略などがそれだ。

ゴディバカフェ
関東で9店舗、関西で1店舗を展開するゴディバ カフェ(写真提供:ゴディバ)

ゴディバの挑戦は、その1つの事例といえるだろう。後編ーカフェ、パン、クレープ、バターまで! 新業態が軒並みヒットする「ゴディバ」。ヒットの理由と、上陸から50年以上経ってもずっと人気なワケーでは、ゴディバターズの予想を超えた反響と、顧客行動の変化、ゴディバそのものの進化の行方や強さの秘密についても紐解く。

笹間 聖子 フリーライター・編集者

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ささま・せいこ / Seiko Sasama

フリーライター、時々編集者。おもなジャンルはホテルビジネス、幼児教育、企業ストーリー。編集プロダクション2社を経て2019年に独立。ホテル業界専門誌で16年間執筆を続けており、ホテルと経営者の取材経験多数。「週刊ホテルレストラン」「ダイヤモンド・チェーンストアオンライン」「FQ Kids」などで執筆。企業のnote発信サポーター、ブックライターとしても活動。大阪在住。

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