《疲弊する現代人に》東大卒の名門校教師がおすすめする“哲学のハードルを下げてくれる本”5冊
今回は、生きづらさと向き合う力を与えてくれる本を5冊ご紹介します。「哲学の考え方に触れてみたい」と思った時、ぜひ手に取っていただければと思います。
哲学のハードルを下げてくれるおすすめ5冊
まずは、私自身の哲学に対する見方を変えてくれた本を紹介します。
著者の戸谷洋志さんは、『親ガチャの哲学』『SNSの哲学』『恋愛の哲学』『原子力の哲学』『友情を哲学する』など、様々な切り口からの入門書を執筆されている哲学研究者です。
この本は「自己」「恋愛」「時間」「死」「人生」という章立てになっており、各々のテーマに対して哲学者の議論を引き合いに出しながら新しい見方を提示してくれています。哲学というと「ソクラテスが~」「プラトンが~」といったイメージを持たれる方も多いと思いますが、この本は哲学者を時系列に並べたような思想史入門とは全く異なるスタイルの哲学入門書になっています。
私の倫理の授業は自己論・他者論から話を立ち上げていく授業構成にしていますが、こうした授業構成は戸谷さんの著作から大きな影響を受けています。哲学という言葉にハードルを感じてしまう方に、ぜひともおすすめしたい1冊です。
哲学に「使える」というイメージを持っている方は少ないかもしれませんが、この本ではビジネスの現場で使える哲学・思想のコンセプトが50個紹介されています。
著者の山口周さんは言わずと知れた著作家で、ご自身の経営コンサルの経験をもとにビジネスパーソンが知っておくべきコンセプトをまとめてくれています。『Jポップで考える哲学』と同じく、この本も定番の思想史入門とは全く異なるアプローチの哲学入門書になっているのが特徴で、心理学的なコンセプトも取り上げられているのが面白いところです。
もちろん哲学の醍醐味は「使える」ことだけにとどまりませんが、「こんな見方もあるのか!」という新たな発見を得られる1冊だと思います。
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