高額な早期警戒機が日本では「欠陥機」だった

周波数帯をまともに使えない大矛盾

「防衛力を実際に運用する時に、先程から繰り返して述べているように、軍隊になっていないことからの諸々の制約がありますが、その他にも我が国の社会環境というのは、訓練環境としてはあまりの問題が多くやりたいことの何分の一もできません。

例えば周波数一つでも割当ですから、『E-2C』が持っている十数チャンネルの使えるのは一つか二つなのです。持っているチャンネルを全て使って縦横にECM(対電子戦)訓練をやりたくてもできないのです。やれば社会のあらゆるところに影響を与えますから。周波数一つとっても、そういうことなのです」

つまり国内規制によって、高額で調達した兵器がその能力を発揮できないのだ。

E-2Cはいわば空飛ぶレーダーサイトであり、地上のレーダーでは監視できない広いエリアや低空を監視することができ、また敵の通信などの撹乱もできる。航空自衛隊では1979年度からE-2Cを合計13機調達し、1983年より部隊配備を開始した。

調達単価は1機約100億円。能力向上のためなどに、調達後も多額の費用を掛けている。

国内規制で能力を発揮できないE-2C

ところが多額の費用をかけながら、国内規制の問題でその能力の数分の一しか発揮できていないということだ。つまり米空軍や他のユーザーの本来の能力のE-2Cと比べれば、日本では事実上「欠陥機」といってもよい。

E-2Cの能力が低ければその分、味方の戦闘機や基地が敵からの攻撃により高い脅威にさらされることは言うまでもない。例えば10機の戦闘機の部隊で、ECMが十全の能力を発揮すれば被撃墜機が1機に抑えられるケースでも、空自のE-2Cではそれが4機とか、6機になってしまうだろう。それはつまり、自衛官の命も、国民の命や財産も危険に晒すことに他ならない。

これが税金の無駄使いでなくて何だろうか。筆者の知る限り、空自がこのような問題を公にしたり、国会で述べたことはない。つまり、E-2C導入にあたって欠陥機化することを隠して予算を要求したことになる。これは納税者と政治に対する背信行為といってもいい。

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