「-28℃の衝撃!」ワークマン《着る冷凍服》が猛暑対策の常識を変える

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前述したように今年6月から熱中症対策が義務化されたが、背景には亜熱帯化した日本の現状と社会問題化する熱中症がある。2024年5月~9月には過去最多の全国で10万人弱(9万7578人)が熱中症で救急搬送された。

ワークマンとして猛暑対策にどう関わっていくのか。

「今後もペルチェを進化させて現場作業を少しでも快適にしたいと考えています。新製品を開発するにあたり、開発チームも演習に参加したり実験室に行ったりと、実践に近い体験をして使い勝手のよさを追求しています」

あえて過酷な環境で製品機能を試す

土井氏の話す「演習」とは、日本赤十字看護大学附属災害救護研究所(日赤救護研、本部・東京都渋谷区)と連携した活動の一環だ。

2025年1月には日本赤十字北海道看護大学(北海道北見市)で開催された「厳冬期災害演習2025」に併せて、日赤救護研と厳冬期災害対策に関する共同技術検証も行った。ワークマンの既存製品や開発予定製品のテストも含めて過酷な環境での製品機能を試している。

さまざまな企業の開発現場を取材してきたが、現場の開発哲学のひとつに「新製品は発売日から改良対象」という言葉がある。さらなる進化を目指すという意味だ。

例えば素材メーカーや部品メーカーから、より通気性の高い素材、より軽量化した部品が開発されれば、それを用いた完成品を目指すこともできる。ワークマンが掲げる経営理念「声のする方に、進化する。」が、猛暑対策ではどう進化していくか。

高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

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たかい なおゆき / Naoyuki Takai

学生時代から在京スポーツ紙に連載を始める。卒業後、日本実業出版社の編集者、花王情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画・執筆・講演多数。近著に『なぜ、人はスガキヤに行くとホッとするのか?』(プレジデント社)がある。

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