たとえば、「弁護士になりたい」「そのために、法学部に行きたい」と思ったとします。でも法学部は多くの大学に存在するため、「法学部があるから〇〇大学に行きたい!」という風にはなかなかなりませんよね。法学や経済学、文学など、比較的メジャーな分野を目指す場合、どうしても「同じ学部なら、できるだけ偏差値の高い大学を目指そう」となりがちです。ですから現在に至るまで、多くの学生は「偏差値」で大学を決めてきました。
「偏差値だけで選ぶ」は通用しない
しかし、ここ数年でそのような「偏差値だけで大学を選ぶ」やり方は通用しなくなってきています。背景には、大学入試制度の大きな変化があります。
まず、近年増加している「総合型選抜入試(旧AO入試)」の存在があります。これらの入試では、単なる学力だけでなく、「なぜこの大学を選んだのか」「何を学びたいのか」という志望動機や将来像が重視されます。書類審査や面接では、「それって他の大学じゃだめなの?」「この大学でなければならない理由は?」といった、鋭い質問をされることもあります。
また、一般入試においても、大学ごとに出題形式がどんどん多様化しています。たとえば、ある大学では英語でリスニングと英作文の両方が求められたり、小論文や面接を課すところもあります。
共通テストの後に、各大学の過去問対策が必須となってくるため、「とりあえず偏差値が高いから」といった理由だけで受験校を決めると、思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあります。実際、東大に合格した受験生でも、MARCHクラスの大学に落ちてしまうことは珍しくありません。早期から大学を決めておかなければならないため、しっかり理由と戦略を持って「この大学!」と決めなければならないのです。
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