「成長意欲」は高いが「愛社精神」は薄い…そんな《Z世代の部下》から上手に信頼を得る4つのポイント
若手社員と接するなかで、「それは違う」「そうではなく、こうやって欲しい」と伝えたいときもあるでしょう。しかし、ネガティブフィードバックや相手と異なる意見をいきなり押し付けると、相手は納得感を持てませんし、信頼関係にもマイナスの影響を与えます。
まず、相手の意見を「おもしろい視点だ」「そういう見方もある」と、いったん受け止めましょう。そのうえで、「そして」「同時に」等の否定ではない接続詞を使って、相手に意見を伝えます。
「違う視点の意見を伝えていいかな?」と確認を取ることも有効です。問いかけを挟むことで、心の準備ができるからです。一度受け入れてから、接続詞やクッション言葉をうまく使うことで、相手が「一方的に押し付けられた」「合わない」という感覚を持つのを避けられます。
喋りにくい関係性につながる「小さな積み重ね」
(4)信頼関係を損ねる「無自覚の態度」に注意
ここまで、信頼関係を築くためのコミュニケーション手法を紹介しました。こうした手法に加えて、日頃のコミュニケーションにおいて信頼関係を損ねる態度を無自覚に取っていないか、振り返ることも大切です。
たとえば、相手と会話をしているときに「腕組みをしている」「相手を見ずに何か作業している」「無表情に聞いている」「別のことを考えている」「どう返すかを考えている」といった態度を取っていないでしょうか。
オンラインの場合は「カメラを上から見下ろす構図」「ダブルモニター等でカメラに目線が向いていない」「映りが暗い」なども注意点です。こうした小さなことが、喋りにくい関係性を日々つくることにつながります。
いまの若手社員は高い成長意欲を持っており、「成長のためにフィードバックが欲しい」と思っている人も多いようです。信頼関係を築くコミュニケーションを実践して心理的安全性が確保された場をつくれば、若手の成長意欲やITネイティブな感覚が、仕事に活きてくるでしょう。
今回紹介したZ世代の特徴やZ世代とのコミュニケーション手法が、若手社員の育成・活躍支援につながれば幸いです。
株式会社ジェイック取締役教育事業部長。デール・カーネギー・コース認定トレーナー。大学卒業後、情報システム系の会社を経て入社。IT戦略事業部長、経営戦略室長、教育事業部長、若手の採用・就職支援を行うカレッジ事業部長を経て現職。若手求職者の傾向と企業の採用・育成課題の双方を知る立場から、当社の若手求職者向け就活研修・企業向け教育研修を監修するほか、一般企業、金融機関、経営者クラブ、高校などで、若手の採用や育成、キャリア形成等についての講演も多数行っている。
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