「成長意欲」は高いが「愛社精神」は薄い…そんな《Z世代の部下》から上手に信頼を得る4つのポイント

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若手社員と接するなかで、「それは違う」「そうではなく、こうやって欲しい」と伝えたいときもあるでしょう。しかし、ネガティブフィードバックや相手と異なる意見をいきなり押し付けると、相手は納得感を持てませんし、信頼関係にもマイナスの影響を与えます。

まず、相手の意見を「おもしろい視点だ」「そういう見方もある」と、いったん受け止めましょう。そのうえで、「そして」「同時に」等の否定ではない接続詞を使って、相手に意見を伝えます。

「違う視点の意見を伝えていいかな?」と確認を取ることも有効です。問いかけを挟むことで、心の準備ができるからです。一度受け入れてから、接続詞やクッション言葉をうまく使うことで、相手が「一方的に押し付けられた」「合わない」という感覚を持つのを避けられます。

喋りにくい関係性につながる「小さな積み重ね」

(4)信頼関係を損ねる「無自覚の態度」に注意

ここまで、信頼関係を築くためのコミュニケーション手法を紹介しました。こうした手法に加えて、日頃のコミュニケーションにおいて信頼関係を損ねる態度を無自覚に取っていないか、振り返ることも大切です。

『企業実務7月号』(日本実業出版社)。書影をクリックすると企業実務公式サイトにジャンプします

たとえば、相手と会話をしているときに「腕組みをしている」「相手を見ずに何か作業している」「無表情に聞いている」「別のことを考えている」「どう返すかを考えている」といった態度を取っていないでしょうか。

オンラインの場合は「カメラを上から見下ろす構図」「ダブルモニター等でカメラに目線が向いていない」「映りが暗い」なども注意点です。こうした小さなことが、喋りにくい関係性を日々つくることにつながります。

いまの若手社員は高い成長意欲を持っており、「成長のためにフィードバックが欲しい」と思っている人も多いようです。信頼関係を築くコミュニケーションを実践して心理的安全性が確保された場をつくれば、若手の成長意欲やITネイティブな感覚が、仕事に活きてくるでしょう。

今回紹介したZ世代の特徴やZ世代とのコミュニケーション手法が、若手社員の育成・活躍支援につながれば幸いです。

近藤 浩充(こんどう ひろみつ)*公式サイトはこちら
株式会社ジェイック取締役教育事業部長。デール・カーネギー・コース認定トレーナー。大学卒業後、情報システム系の会社を経て入社。IT戦略事業部長、経営戦略室長、教育事業部長、若手の採用・就職支援を行うカレッジ事業部長を経て現職。若手求職者の傾向と企業の採用・育成課題の双方を知る立場から、当社の若手求職者向け就活研修・企業向け教育研修を監修するほか、一般企業、金融機関、経営者クラブ、高校などで、若手の採用や育成、キャリア形成等についての講演も多数行っている。
企業実務
きぎょうじつむ

仕事をすすめるうえで必要な実務情報や具体的な処理の仕方を正確に、わかりやすく、タイムリーにお届けする月刊『企業実務』。経理・税務・庶務・労務の事務一切を一冊に凝縮。1962年の創刊以来、理論より実践を重んじ、“すぐに役立つ専門誌”を貫き、事務部門の業務を全面的にバックアップしている。企業実務の公式サイトはこちら

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