「座ったまま握手」「スマホをぽちぽち」ダメすぎた石破首相の外交…《G7サミット》で今からでも巻き返せる「7つの方法」

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④ 服装と小物を整える

座っているときにスーツのボタンを閉じていると、ウエスト周りの窮屈さやだらしなさを印象付けるため注意が必要だ。国際舞台では、ジャケットのボタン操作ひとつで成熟度や礼儀意識が映し出されるとされ、着席時には片手で自然にボタンを外すのがマナー。

スーツの肩のシワやズレ、ふけの確認は必須。ネクタイには自然なディンプルを作り、結び目が中心にくるよう整える。眼鏡の清潔さ・位置の水平具合も意識する(眼鏡の傾きや曇りは意外と映像で目立つ)。

石破茂
2025年2月に行われた初めての日米首脳会談でも、スーツの着こなしや姿勢がだらしない印象を与えてしまっていた(写真:Anna Moneymaker/Getty Images)

⑤ 歩行時の姿勢を正す

歩幅を揃え、リズムよく歩く。石破首相の場合、顎や頭が前に出やすい傾向があるため、横から見たときに耳と肩のラインが垂直に揃っているかを事前に確認しておきたい。歩行中の腕振りも肩から大きく振らず、肘から自然に振るほうが品格が保たれる。

⑥ 存在感の出し方にメリハリをつける

発言時や撮影時にはやや胸を開き、重心をわずかに高め、姿勢に堂々とした軸を作る。控え室や非公式な交流時には、視線を柔らかく相手に向けつつ、場全体にも時折視線を配ることで、自然な存在感を保てる。

場の空気に溶け込みながらも「場を俯瞰している安心感」を周囲に与えることが、成熟したリーダー像につながる。

⑦ 視線を落とすときの所作に注意

机上の資料を見る際は、背中が丸まらないよう注意し、視線の落とし方は首からではなく目線だけで行う。頻繁に視線を落としたり、首を下にもたげたりするような動作は、弱々しさや受け身な印象、さらには立場が下に映るような非言語的サインとなりやすい。

資料を見る動作そのものも「見られている」という意識を持ち、所作に品格を保つことが重要である。

以上のポイントは、外交舞台に限らず、国内でのビジネスリーダーにもそのまま応用できる要素である。

G7という象徴的な舞台で石破首相がどのように「見えるか」は、ビジネスの場、特にグローバルな環境で外国人のビジネスパートナーと信頼関係を築こうとする際と共通するものがある。すべてのビジネスパーソンにとって貴重な教訓となるだろう。

世界のリーダーたちの振る舞いから、言葉を超えて伝わる存在感を、いま一度見つめ直す機会としたい。

安積 陽子 ニューヨーク州立ファッション工科大学主任講師/国際イメージコンサルタント

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あさか ようこ / Yoko Asaka

国際ボディランゲージ協会代表理事。

アメリカ合衆国シカゴ生まれ。ニューヨーク州立大学イメージコンサルティング科卒業後、Protocol School of Washingtonにて国際プロトコール資格を取得。ニューヨークを拠点にエグゼクティブ、政治家、起業家を対象としたイメージコンサルティングを手がける。

現在はニューヨーク州立ファッション工科大学(Fashion Institute of Technology)にてイメージコンサルティングコース主任講師を務め、世界各国の受講生に教育を行っている。政治家、アナウンサー、文化人、実業家に対するイメージ戦略コンサルティングも手がけ、最新のインプレッションマネジメント手法を提供。

企業や医療機関に向けた非言語コミュニケーション・ボディランゲージ研修、イメージ戦略に関するコンサルティングや講演、執筆活動にも幅広く取り組んでいる。

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