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「待てば自然に回復するは大間違い!」 心と体を蝕む≪隠れ疲労≫の正体

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また、ノーベル経済学賞を受賞した米プリンストン大学の心理学者のダニエル・カーネマン名誉教授は、人間の脳にある資源は有限であり、それを有効に活用するために「システム1」「システム2」の2つのシステムがあるとの理論を提唱しています。「システム1」は省エネモードで直感的・自動的な思考をおこない、「システム2」は資源を大きく消費する論理的思考や熟考をおこなうと説明するものです。

「仕事のあとに、資格試験の勉強をしたいのだけど、元気が残っていない」という悩みをよく聞きますが、この現象は、1日8時間の頭脳労働をして認知資源を使い切るからであり、ごく自然なことです。

「心身への負荷」と「肉体の疲労」

「仕事が終わった後に、食事や甘いものを食べすぎてしまう」という悩みも、認知資源の消耗が激しいとセルフコントロール力が落ちることから説明できます。仕事の負担が大きいとダイエットが難しいと経験した人もいるかもしれません。

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緊張すると、心臓がバクバクしたり、筋肉がこわばったりします。このように、心理的な要素が、自律神経を通じて体に負荷をかけるため、疲労につながるというメカニズムもあります。

心身への負荷は、疲労という形で私たちにアラートを出します。肉体の疲労とともに、心のエネルギーを消耗するからです。

たとえば、「上司が怖い」「プレッシャーを感じる」「評価を下げたくない」「みんなに追いつかなきゃ」「納得できないことがあってイライラする」「仕事の結果にハラハラする」……そういう状況で起こりやすいです。

心のエネルギーの消耗が激しいため、うまく集中できず、いつもより疲れやすく感じ、気分もポジティブではなくなります。涙が出てくるなど、気持ちが不安定になるのは、心のエネルギーが足りなくなったサインのひとつです。

「嫌なことがあっても、寝たら全部忘れて次の日は元気です」という人がいますが、やっかいなのは、じつは、睡眠だけでは心のエネルギーは十分に回復しないことです。

心理的なつらさから消耗すると、良質な睡眠を得られないケースがみられます。多くの人は、寝ただけでは疲れが回復しないことを体感しています。睡眠ひとつとっても、心の元気を回復させるのは容易ではありません。 

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