
すべてが無意味だという絶望感
多くの人にとって、現代の絶望は無力感から来ている。すべて無意味だという深刻な感覚にさえ由来している。
あなたが倉庫で働く作業員だとして、ロボットアームに取って代わられることが見込まれ、トイレ休憩までデジタル機器で監視されていたら、宇宙には意味があるという感覚で胸がいっぱいになるのは難しいだろう。
「私は世界に何の影響も与えていない!」とか「こんなことは1つとして重要ではない!」といった、現代の悲惨さを表す言葉が繰り返し口にされる。
ところが、世界は本当は絡み合った偶発的なかたちで動いていることを受け容れると、あれこれ素晴らしいことがわかる。
その1つは、誰もが――そして人が人生で行うことのいっさいが――大切だ、ということだ。
私たちが引き起こす波及効果の多くは、私たちの目にはつかないだろう。この新鮮な世界観が真実であることがわかれば、どんな自己啓発書にも思いつけないほど強力なメッセージが伝わってくる。
それは、私たちは何もコントロールしていないかもしれないが、あらゆることに影響を与えている、というメッセージだ。
私たちの誰もが大切だ。ただし、生きている間にさまざまな出来事に与える影響の重大さや目に見える度合いには、違いがあるだろう。
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