「オーケーの出店攻勢がエグい」「打倒オーケー」関西初進出から半年…激化した「関西圏スーパーの勢力図」は今どうなっているのか
以上のように、各社は価格と価値のバランスをとった経営に力を入れようとしています。ではここで、関西地域のスーパー各社の経営数値を比較してみましょう。

売上高は、ライフがもっとも高く、オーケーはそれに次ぐ規模。万代と関西フードマーケットが同等規模です。売上総利益率は、オーケーが断トツで低く、22.1%。他は31%を超えています。
粗利だけで見たらオーケーは低収益企業です。しかし、本業の儲けを示す営業利益は366億円とオーケーが断トツです。一時、買収を検討した関西スーパーの約10倍、親会社の関西フードマーケットの4倍以上の利益をだしています。
オーケーの脅威的な「経費率の低さ」
その理由は、同社の販売費及び一般管理費(販売業務や管理業務にかかる経費)率の低さにあります。何と販管費率が約16%と圧倒的に低いのです。結果的に営業利益率が約6%と、他社を大きく引き離す経営ができているのがわかります。
オーケー経営の最大の特徴は、この経費率の低さにあります。実は業界の大手企業と比較しても同社の経費率は断トツの低さです。ちなみに西友を買収したトライアルもローコスト経営で有名ですが、販管費率は17.5%。オーケーの低さが際立ちます。

しかし、営業利益率は約6%出ているのですからオーケーは「高効率経営」を実践している企業なのです。
このモデル実現のポイントは、「店舗力」。だから店舗の出店立地は徹底してこだわり、家賃の高いところにも出店します。
高井田店のある商圏は大阪市からのアクセスが良く、単身世帯や子育て世帯が流入し、人口増加地域でもあります。ライフもここは重要商圏と見て、2024年10月に冷凍食品を従来の2倍の品揃えにしてリニューアルしました。
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