「オーケーの出店攻勢がエグい」「打倒オーケー」関西初進出から半年…激化した「関西圏スーパーの勢力図」は今どうなっているのか

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一方で、関西のスーパー経営は「ハイ&ロー」と評されます。高いか、安いかという業態が関西には多く、特に、価格を切り口にした店が多いのが特徴です。

しかしここにきて、各社の戦略に変化がでてきました。

オーケーを迎え撃つ「関西の競合たち」の特徴

「ライフコーポレーション」(大阪府)が力を入れているのは、「同質化競争からの脱却」。オーガニックなど自然派商品の品揃えを充実させたPBブランド「BIO-RAL(ビオラル)」を創設しています。「オーガニック・ローカル・ヘルシー・サステナブル」をコンセプトにした同ブランドの単独出店も増やしているところです。

2025年3月には、グラングリーン大阪南館に初のカフェ併設型「ビオラルうめきた店」をオープンしました。2030年に50店舗、売り上げ400億円を狙っています。

品揃えは高品質、高価格商品が多く、従来のライフ店舗とは異なります。しかしこの価値訴求PBの「BIO-RAL」と価格訴求PBの「スマイルライフ」を両輪にして同社は成長戦略を描いています。

ビオラル
グラングリーン大阪南館地下1階の「ビオラルうめきた店」(筆者撮影)

「万代」(大阪府)は関西圏で169店舗(2025年3月時点)を展開している地場のスーパーで、関西には「万代ファン」が多くいます。

同社はハイ&ロー文化の中でも特売を軸にした「価格訴求型」を志向。さまざまな販促企画、集客策に定評があり、「低価格だけど品質がいい」という商品政策によって地元客に支持されています。

万代
万代のチラシは数量限定。「売り切れご免価格」が目立つ価格訴求型(画像:同社公式サイトより)

2021年にオーケーと「関西スーパー」争奪戦を繰り広げ、勝利した「関西フードマーケット」は、阪急阪神東宝グループのエイチ・ツー・オー リテイリング傘下で、関西のスーパー戦国時代を勝ち抜くための業態整理を進めています。

店舗を高付加価値型の「Aタイプ」と価格訴求型の「Cタイプ」に区分けし、リニューアルや新規出店を開始。今後の行方が気になるところです。

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